【ハイキュー】仮面をつけた天才 (ページ5)

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「動くな‼」

銃を持った男性はそう叫んだ。

…人質がとられている。

「怪しい動きをしたらこいつの命はないからな！」

接客担当の女性にナイフを突きつけ脅す彼ら。

見たところ仲間は8人程だろうか。

「あいつら、この前潰した組の奴らだ…」

夜久様が横でそう呟いた。

そして私を守るように右手を伸ばして下がらせた。

「おい！お前ら何やってる！」

しかし逆にそれが目立ったのか、向こうのボスらしき人の視線がこちらへ向いた。

そしてニヤリと笑うとこう言った。

「その女、こっちに来い。逆らうとどうなるか教えてやるよ」

ため息を吐きたくなるのをグッと堪えて一歩踏み出した。

夜久様が驚いたようにこちらを見たので、追い抜きざまに囁いた。

「大丈夫です」

男性の前に行くと男性は手を上げた。

殴るつもりだろうか。

それにしてもつまらない。

こちらへ伸びてきた手に悲鳴が上がる。

しかし私はそれをかわして、男性の襟を掴むと足を払って床に叩きつけた。

「ァガッ！」

ボスが倒れ空気が固まるが、それも一瞬のことですぐに別の男性がこちらにきた。

突き出されたナイフをよけ、腕を掴んで引き寄せた。

そして右膝を男性の顎にお見舞いした。

続いて2人同時に来たが、こちらも隙だらけだ。

堪えきれなくなったため息を吐いて、片方の人のナイフを蹴り上げ、かかとを落とした。

もう1人にはその勢いのまま回し蹴りしてダウン。

「調子乗ってんじゃねぇぞ！」

大声がしそちらを見ると、人質の女性にナイフを振り上げていた。

「チッ」

忘れていた。

思いっきり女性を突き飛ばしたが、私の腕にナイフが刺さった。

「キャアアアアア‼」

悲鳴が上がる。

…これくらい何ともないのにな。

ナイフを刺した男性に蹴りを入れると、腕からナイフを抜いた。

赤い鮮血が床を彩る。

その場で数度軽くジャンプして呟いた。

「後3人」

グイッ