【ハイキュー】仮面をつけた天才 (ページ22)

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22　研磨side ページ22

驚いた。

Aの個人情報がどんなに調べても出てこないことは疑問に思っていた。

でもまさかあの鳳月組の跡取りだったとは。

皆が自室に戻り、俺はパソコンに向き直った。

〈鳳月 A〉

この名前で調べると、戸籍が出てきた。

…もちろんハッキングしてるわけだけど。

Aの話通り15の時に死亡したとなっている。

「なーに、調べてんの？」

「…クロ」

後ろからパソコンを覗き込んできたのはクロだった。

「…なぁ研磨。鳳月組はAの死をどう思っているんだ？」

…それは俺も思った。

「信じているのか、疑っているのか。

知っていたとして、探しているのか、いないのか。

それによってこちらの対応も随分変わってくる」

その通りだ。

向こうがどう考えているかは分からない。

でも俺は…

「俺はまだ知らないんだと思う…。Aの話に出てきた当時の彼氏…その人にもよるけどでも多分…生きてるって知ってたらあいつらはAを殺していたと思う…」

「だよなぁ。…彼氏っていうのもちょっと気になるよな。夜久が泣くぞ～」

またそういうことを…

「俺が？なんだって？」

「夜久⁉なんでここに…」

「研磨が調べてるだろうと思ってきたんだよ。

…で、黒尾。死ぬ覚悟は出来てるよな？」

そう言って笑顔でナイフを構える夜久くんを見てクロがこちらに助けてと目線をおくる。

その目からスッと目を逸らし、パソコンに向き合った。

「おい、研磨‼ちょ、夜久落ち着け‼」

後ろでクロの悲鳴が聞こえたが、それを無視して調べるのを再開した。

「研磨、助けろよ‼うわぁぁぁぁ‼‼‼‼」

…知らない。