What a surprise! 10 ページ10
1週間後。
『伊沢さん、明日のご予定は？』
オフィスで仕事中の伊沢さんに私は笑顔でそれを尋ねる。
「明日は午後にテレビの収録があるからここには来られないよ」
彼はそう言いながら私に笑顔を返してくれた。
ふふふ。存じておりますとも。
明日は例のトーク番組の収録日。
あれから私は思いの丈を込めたコメントを書き上げ、翌日には番組スタッフさんにそれを記載したメールを送った。
すぐにお礼のメールをいただき、そのメールにて番組の収録日が明日であることは確認済みだ。
『そうですか。お仕事頑張ってくださいね』
私がニコニコしながら愛想良くそう告げると、伊沢さんは私のその様子を見てあからさまに張り切りだしたのだった。
込み上げてくる笑いを必死にこらえる私。
ここまでやっておいてコメントが採用されなかったら悲劇だが、それならそれで仕方がない。
まずは明日を迎えねば。
私はスタジオに行くことができないのでリアルタイムで彼の反応を見ることはできないが、オンエアの日が2週間後ということは知っているのでその日を待ちわびるしかない。
ほくそ笑む私の顔は誰にも見られることなかった。
その翌々日。
講義を終えた私はいつものようにオフィスのドアを開けながら『こんにちはー』と言いかけた。
すると。
「Aちゃん！！あれどういうこと！？！？」
私が来たのを瞬時に察知したらしい彼が、玄関まですっ飛んで来た。
彼のその反応を見て、昨日の収録で私のコメントが読まれたことを悟る。
内心ガッツポーズを決めながら、私はあの日の彼のように満面の笑みを浮かべた。
『この前のおかえしです』
彼はすぐに私が何のことを言っているのか理解したようで、悔しそうな表情をしてみせた。
その顔を見て半分ほど溜飲が下がる私。
『番組は盛り上がりましたか？』
そう尋ねてみると、彼は唇を噛み締めながら「…おかげさまで」と呟いた。
オンエアが楽しみだなぁとルンルン気分の私と未だ苦虫を噛み潰したような顔を浮かべる伊沢さん。
私は彼にオンエアの日に一緒に番組を観る約束を取り付け、その日を指折り数えながら心待ちにするのだった。
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ぽむた(プロフ) - Annieさん» いえいえ~！Annieさんの小説を読んで毎日癒されてます~！笑 頑張ってください~！！楽しみにしてますね~(´∀｀*) (2020年3月21日 20時) (
レス) id: 07f3c73a71 (このIDを非表示/違反報告)
Annie(プロフ) - ぽむたさん» あっありがとうございます…！貴重なご感想、大変励みになります…更新頑張りますので、今後とも是非よろしくお願いします！ (2020年3月21日 0時) (レス) id: 8c53967ba8 (このIDを非表示/違反報告)
ぽむた(プロフ) - 毎回素敵なお話をありがとうございます!!キュンキュンさせてもらってます〜（ ; ; ） (2020年3月20日 22時) (レス) id: 07f3c73a71 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Annie
| 作者ホームページ：https://twitter.com/kmu_annie?s=09
作成日時：2020年3月20日 1時
