暑い日に彼女に暑苦しい束縛をした話。 (ページ5)

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暑い日に彼女に暑苦しい束縛をした話。5 ページ5

そういえば近くにユ◯クロがあったことを思い出した俺は、半ば小走りでそこへ向かった。

さすがの俺もゴリゴリのレディースの店には入る勇気がなかっただろう。

ということで、皆大好きユ◯クロ様の力を借りることにした。

どんな服がいいだろうか。
シンプルにTシャツでもいいのだが、普段あまり彼女がTシャツを着ているイメージがない。

そういうカジュアルなものではなく、いかにも女の子というような可愛らしい服装が多い気がする。

彼女のことだ、何を着ても可愛いのはもう分かっている。
だがどうせなら、一度きりしか着ないような服よりは今後も着てもらえそうな服を選ぶべきではないか。

俺はTシャツコーナーを離れ、意を決してレディースのド真ん中へと向かった。

なるほど、女性の服は沢山種類がある。
ワンピースとブラウスとTシャツくらいしか分からんな、と思いながら、もしこの分野をクイズで出題されたらまずいのではと、なぜかヒヤリとするのだった。

さすがに今の時期長袖はあまり売っていない。
一番袖が長くて七分丈だ。

メンズには七分丈はそうそうないので、うっかり物珍しそうに眺めてしまう。

すると、ふとそこに並んだ白くてフワッとしたデザインのものが目に入った。

これは普段の彼女も着ていそうな気がする。
一番前にかけられているそれを手に取り、商品タグを確認。

そこにはチュニックと書かれていた。

初めて見る単語だと思いながら、彼女のイメージが強かったため俺はそれを購入することに決める。

有り難いことにユ◯クロの会計はセルフレジだ。
店員にレディース服を買うやばい男という目で見られずに済む。

サッサと会計を済ませた俺は、また灼熱のアスファルト地獄へと逆戻り。

彼女がそれを気に入ってくれることを祈りながら、オフィスまでの道のりを歩くのだった。