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俺はどうしたもんかと腕を組む。
山本は完全に我関せずを決め込んでいたし、ふくらさんとこうちゃんは俺らの方を心配そうにチラチラ。
こうなってしまったら、外野が何かを言ったところでどうにかなるとも思えない。
なら、ひたすらお姫様の機嫌を取るしかない。
俺は後ろから彼女のことを強く抱きしめ、耳元で甘く囁いた。
「怒らないで。俺が好きなのはAちゃんだけだよ。わかってるでしょ？」
その瞬間、彼女の耳がピクリと動いた。
よし、イケる。
「光ちゃんから“Aちゃんは元気ですか？”って聞かれたよ。俺は元気にしてるよって言っただけ」
さらに彼女の耳がピクピクと反応した。
彼女は光ちゃんの大ファンだ。
自分のことを気にかけてもらえて、喜ばないはずがない。
「俺がAちゃんに一途なんて、皆知ってるよ。それこそ東大王チームだけじゃなくて、司会の2人も」
今度は今まで可愛らしく動いていた耳が、徐々に赤に染まっていった。
「愛してるよ。世界で一番、君のことだけを」
最後の一言で、彼女は耳だけではなく顔まで真っ赤になってしまった。
顔を手で覆いながら、まるで顔から湯気が出そうなくらいに。
よしよし。これで完璧だ。
俺が満足そうにニヤリと笑った瞬間、バッと彼女がこちらへと振り返った。
慌てて彼女から離れながら、俺はすぐにニヤニヤ顔を真顔へと戻す。
『今日私、遅くまで作業するつもりなんですけど。帰り道送っていただけるなら許します』
未だ顔を赤らめている彼女が、精一杯強がってビシッとそれを告げた。
ツンデレすぎる可愛い彼女に、俺は今度こそニヤニヤが止まらない。
「勿論。君が望むなら何だってするよ」
快諾の意思を見せると、彼女は満足そうに笑い、鼻歌を歌いながら作業を再開するのだった。
あぁ、可愛いなぁ。
声になって漏れないよう、必死に込み上げる笑いを堪える。
俺はやっとのことでCEO席へと座り、仕事を始める前にもう一度チラリと彼女へ目を向けた。
先ほどとは打って変わり、上機嫌でバリバリ記事を書く彼女が愛しくて。
俺も仕事頑張るか、と大きく伸びをしながら、PC画面へと向かった。
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Annie(プロフ) - QK Loveさん» コメントありがとうございます！お楽しみいただけたようで何よりです(*´ω｀*)もしよろしければ他の作品もお読みいただけましたら嬉しいです＊° (2020年8月29日 23時) (
レス) id: 8c53967ba8 (このIDを非表示/違反報告)
QK Love - ハツコメ失礼します。完結してからでなんですが、楽しく読まさせて頂いてました！文才とかその他諸々有りすぎて羨ましいです！！長文失礼しました。（すいません） (2020年8月29日 11時) (レス) id: 3f0e3f1478 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Annie
| 作者ホームページ：https://twitter.com/kmu_annie?s=09
作成日時：2020年6月12日 20時
