皆で夢の国に行く話。

皆で夢の国に行く話。4 ページ4

当日。

朝早くからオフィスに集合、伊沢さんの車に乗って皆で千葉県浦安市へ。

7人乗りの車だったので、誰か1人が乗れないことになることに2日前気づいた。

皆でジャンケン大会が行なわれた結果、残念なことに山本さんが負けてしまった。
だが、「可哀想だから俺も一緒に電車で行く」というこうちゃんの優しい申し出により、山本さん&こうちゃんとは現地で落ち合うことに。

「伊沢、助手席乗っていい？(笑)」

車に乗る際、河村さんがニヤニヤしながらそれを尋ねた。
すると、今の今まで眠さのあまりまぶたを閉じていたその人の目がカッと大きく見開かれる。

「いやダメでしょ！運転手の特権で、助手席は指名制ですから！俺の隣はAちゃんって決まってんの！」

激しく抗議しながら私の肩をぐいっと抱き寄せる伊沢さん。

「どうでもいいけど、助手席の方見すぎて事故るのだけは辞めてくださいね」

川上さんがジトッとした目で彼を見つめた。

正直道案内が全くできる気がしない私は、文字通りちゃんと助手ができるのか不安だった。

私が表情を曇らせていると、

「いや、助手席に乗る人ってそんなに責任重大じゃないから。気にしなくて大丈夫だよ」

とふくらさんにツッコミを入れられた。
考えが読まれている…！？

私がギョッとしたまま固まっていると、

「なぁー早く行こうぜー」

とすでにちゃっかり車に乗っていた須貝さんに声をかけられる。

ようやく出発する頃には、眠そうだった伊沢さんの目はぱっちりと開かれていたのだった。

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