【呪術廻戦】三億の兄様【男主】

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「A様、私がお手伝いしましょうか？」


「食べたい物があったら私に仰ってくださいまし」


「...。」



書類に向かって筆を進める僕に、女の使用人たちは話しかける

ざっと7人だろうか、使用人も仕事があるため朝昼晩で人が変わる




＿＿＿＿毎回、僕の気を引こうとバカみたい



僕は無視して筆を走らせる

毎日だ。僕がこの五条家に来た五歳の時から、女の使用人たちは好意を寄せてきた


「(心の声聞こえなくてもバレバレ)」



僕の耳は特殊で心の声が聞こえる

これは養子として僕を迎え入れた五条家にも言ってない



他人にも使用可能な反転術式を持つ、五条家の次期当主


これでずっと過ごしてきた

だから、みんな知らずに心の声を丸出しにして僕に近づく



「休憩はいかがですか」


＿＿＿＿婚約者になって、A様に好かれたい！



「お茶をお持ちしましょうか？」


＿＿＿＿＿横顔も綺麗だわ、夜部屋に呼ばれないかしら






「...。」



僕が無言でも休む事無く話しかけてくる

甲高く誘惑するような気持ち悪い声、女たちは僕に触れて更に誘惑した


すると＿＿＿＿＿＿



「触れるなよ、兄様が仕事中だろ」


甲高い声の中に、低く落ち着いた男の声が響いた

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