Honeys 2

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『海…っ！』



バスに揺られて数分 。

ホテルから近くにあった海は 、窓から見た景色より
遥かに綺麗で口角が緩んでしまう。

そんな私の姿を ふっ と笑う壱馬くんは 、
馬鹿にした訳ではない 優しい笑みで笑うもんだから
思わず俯いてしまう 。




壱「綺麗やな〜…」


『……はい、とっても』


壱「あっち 、座る？」


『……座る』





冬だからか 、人気の少ない海のベンチに
二人で腰をかける。

広い海を見つめながら 隣にいる大好きな人を感じて
また何を話せば良いのか分からなくなってしまう。




壱「…なあ、A」


『…ん？はい』


壱「……俺といるん、気まずい？」


『え……と…、』


壱「…ごめん、今の質問はズルいよな。気まずいに決まっとよな」


『そっ、…そういうわけじゃなくて……』





気まずい、てもちろんその気持ちはあるけど
それより上回ってるのは 自分に対する自己嫌悪で…。

壱馬くんの気持ちを考えず突っ走ってたことや 、
自分が子供すぎること 、
考えたらキリがない程に自分の嫌な部分が出てきて
壱馬くんといると そればかり考えてしまっている 。


壱馬くんが悪いんじゃないの…。
それなのに壱馬くんにそう思わせてしまってる 、
またそれに対しても自己嫌悪に陥ってしまうんだ 。


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