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「起きたらふわふわもくもくのいい匂いのする所にいてね、
背の高いくるくるした髪のお兄ちゃんに、ここに来たらいいことがあるって言われたの！
Aいつもは走ったりするとすぐ疲れちゃうのに、今日はなんだかすっごく元気でね、お兄ちゃんとここまでかけっこして来たんだよ！
しかもねしかもね！Aが勝ったの！すごいでしょ！」
ジェヒョン「そうか、それはすごいね。」
そう言いながら手元にある本を開く
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……………………ん？
何かがおかしい
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開いても開いても、結末のない物語
綴られているのは、
弱い身体ながらも逞しい心を持った少女が、家族に、周りの人間に愛されながら必死に生きようとしているお話だ
こんなことは今まで1度もなかった
…………………試してみるか
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ジェヒョン「ご褒美だ。こっちへおいで」
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なになにー！？と駆け寄って来た彼女を膝の上に抱えて頭を撫でる
にこにこと幸せそうに笑う少女
手から脳へと、現世の景色が流れ込んでくる
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慌ただしく走り回る人々が行き来する部屋の中
ベッドに横たわる小さな女の子
たくさんの管に繋がれている
その顔色は蒼白で、唇の血色がひどく悪い
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「できる限りの処置は施しましたが……目を覚ます確率は0に近いかと。覚悟はしておいて下さい」
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そう告げる医者と、少女の手を握り唇を噛み締める女性
「A……どうしてっ……………あんなに楽しそうだったのに……っ」
「今は目が覚めるのを待つしかないよ…君も少し休んだ方がいい。君まで倒れてしまっては元も子もないだろう？」
優しく女性の背中をさする男性
言葉とは裏腹に、背中に置かれたその手は震えている
繋がれた機械が、ピッ……ピッ…………と音を立てる
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あぁそうか……この子はまだ生きているんだ
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たる(プロフ) - 風ちゃんさん» ありがとうございます………とても力になります( ᐪ ᐪ )毎話その場で思い浮かんだストーリーを書いているので長くなってしまうかもしれませんが、楽しんで頂けたら嬉しいです（ ; ; ） (3月24日 15時) (
レス) id: 3ae7172098 (このIDを非表示/違反報告)
風ちゃん(プロフ) - この作品の質感すごく好きです。天使ヘチャンさんとどんな物語が紡がれるのか、とても楽しみです。 (3月24日 10時) (レス) id: 28b3fc24c1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たる | 作成日時：2024年3月19日 4時
