inverse

1 ページ1

んんっ・・・

喉・・・渇いた





もう・・・朝？だよね？
まだ開かないまぶたの奥が明るくて





頭・・・イタ



昨日・・・飲みすぎた？







んっん〜〜〜







？
・・・？
・・・・・・・・？



何・・・か居る？



伸ばした手が何か暖かくて
やわらかいものに触れて・・・



「ングッ・・・」




ング？
・・・・・・・・・？





今・・・
何か・・・聞こえた？
よね？





マジで？
A、○○才
とっくに大人も過ぎた年齢で
記憶もなくやらかした予感が・・・・
満載です




十代なら笑って流せる
あ・・・まだお酒飲んじゃだめか
二十歳そこそこなら・・・
まぁ、無くもないよね？
そんなこともあるよねって思える



だけど・・・

これ・・・

笑えない歳なんじゃない？





怖い・・・
怖いけど
現実を確かめるんだ私







恐る恐るゆっくりと目を開けると
見覚えの無い景色で



うん。やっぱり



なんて
冷たい汗がジワっと滲んでくる







ゆっくり自分の体に触れると・・・
触れる前からわかってたんだけど



うん。何もつけてないね



相手は？
笑ってごまかせる人でありますように・・・



昨日一緒に居たメンバーを
次々に思い出してみる



ダメだ・・・
溜息しか・・・出ない




高校の同窓会
久しぶりに集まったメンバー
もともと・・・誰と仲良かったわけでもないけど
懐かしさで・・・
飲みすぎた・・・




最後に覚悟を決めて
ゆっくり
ゆっくり

振り返る・・・



その姿を見た瞬間・・・



息を呑んだ



ありえない
何で彼が？




だけど・・・
鍛えられた自分の腕を枕にし
うつ伏せで眠る整った顔



彼の後ろにある窓から
朝日の光が降り注いで



天使か



そこに居たのは
紛れも無く





ドンへ・・・だった。

2→

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す