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イェソンの場合 ページ11

彼の胸に抱かれて荒い息を整えていると

フワッと持ち上げられてベッドに優しく下ろされた

彼を見ると
私を見ながら肌蹴たシャツを
その躰から落として
妖艶にほほ笑んだ

いつか見たような笑顔で

「オッパ、好き
愛してる」

両腕を伸ばす私に彼が近づいて来て
彼を抱きしめた

私の愛を感じてる?
私を通して、世界中のあなたを愛してる人の愛を感じて
逢えなくてもずっとあなたを想っている人たちの愛を

彼を少しも離さないように
抱きしめながら
2度目の寂しさと弱気を受け止めて波にさらわれた

目を覚ますと
上半身は裸のままの彼がベッドに座ってて

「オッパ?」

その声にこっちを振り向いた

「なぁ…いつまで…続けるつもりだ?」

「オッパがが求めてくれる限り…かな?」

「やめる気は…無いのか?」

気怠い体を起き上がらせて

「オッパに愛を伝えたいのに?
こんなに好きだって、愛してるって」

といった次の瞬間
抱きしめられてた

「お前…バカだな」

「バカだよ。
でもね、オッパが、少しでも幸せになってくれればそれでいいの

オッパが好き、愛してる

繊細なところも、強い所も
優しい所も、寂しがりな所も

影で努力してるところも、傷ついてるところも

全部愛してる」

「俺だけの…」

「オッパ?
私を愛しちゃダメ

オッパを幸せにしてくれる人は他に居るから
その人が見つかるまででいいの

オッパを愛させて」

もう一度深いキスが落されて
離れた時

「お前は…バカだ
与えるだけだなんて…バカだ」

「違うよ。私はたくさん貰ってる」

「バカだな…」

「愛してるから」

もう一度抱きしめられて
耳元で

「もう来ない…
それが俺に出来るお前へのお返しなんだな」

と囁いた

多分…そう

もう会えないのは寂しいけど
私なんかが必要なくなるくらい幸せになって

それが…

私の願い


なんだと…思う

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作者名:あんじゅっこ | 作成日時:2016年1月18日 22時

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