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私みたいなのに抱きついて何がしたいの、私みたいなのに唇つけて何がしたいの。


どうしてもそう思ってしまう。


思う必要なんてないのに。


だってまともに触れ合ったこととか、あんまり、いや。あまりにも無かったから。


無かったからさ……。


「ねぇ、やめてよ。いい加減に……っ、してよ」


「っ、え、な、なんで泣いてるの?ハグそんなにいやだった?」


私泣いてる。泣く必要なんてないのに。


無条件に私に、ハグとかキスとか、なんでそんなことできるの?

不思議だよ。


「ごめん、ごめんなさい。ねえねえ、ぼく違うんだよ。いやなことしようとしたんじゃなくて、あの、なんて言ったらいいのかわかんない。とにかく違くて…!」


「いいよ、私が全部悪いから。こんな歳にもなって経験もない私が」


したくたって分からない。


誰も教えてくれないし、通ったこともない道を使おうなんてしなくても、いくらだってやり方はある。


どういうことをして、好きって表現したらいいのか。


私が何やったって嘘くさく見えるだけじゃない。


「泣かないで、泣かないで?」


テヒョンは柔らかい生地の袖口を、ぎゅうぎゅうと強い力で私の目に押し当てた。


頭まで後ろに押しやられるくらいの力だったから眼球が痛い。


慣れたみたいに抱きついたりしてるわりに、慰め方はちっとも知らないみたい。


そんなにやったらつまらない感傷に浸る時間もなく、笑っちゃうじゃん……。


「痛いよテヒョン」


「あっ、ごめんなさい!」


「いいよ。こっちこそ泣いてごめん。いきなり引くよね」


私、さぞかし痛い女に見えてるんだろうなぁ。


とかまたヘコむ。

ヘコんだって一回作った黒歴史は、案外いつまでも消えずに残るもんだけど。


「そんなことない!全然引いてない!」


今の絶対黒歴史になるだろうなと、ぼんやり思っているとそれを吹き飛ばすかのように、大きな声でテヒョンが叫んだ。


「今の泣き顔、すっごい可愛かったよ♪」(ご満悦)


「え……いや、テヒョン。それ言われてもたいして嬉しくないよ」


ていうかテヒョン、そんな惜しげもなく嬉しそうな満足そうな顔されると…。


なんかSの気を感じるっていうか。

さっきまで『お仕置きして?』とかお願いしてた人と同一人物と思えなくなる。


君はSなの?Mなの?


両方いける口なの?


「ぼくAがいくら泣いても引かないよ?もっと一緒にいたくなる。だめ?」



だめなんて言えるわけないじゃん。

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ミョンファ(プロフ) - すんしむさん» コメントありがとうございます!続編も更新頑張ります^^ (2016年12月27日 23時) (レス) id: 587a0a36a9 (このIDを非表示/違反報告)
すんしむ - すごいおもしろいです! それでは、続編今から行ってまいります! (2016年12月27日 10時) (レス) id: c07ed66232 (このIDを非表示/違反報告)
ミョンファ(プロフ) - ふぅかさん» ありがとうございます!これからもはっちゃけて更新頑張ります! (2016年12月24日 0時) (レス) id: 587a0a36a9 (このIDを非表示/違反報告)
ふぅか(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです!!、この後の展開がとても楽しみです!頑張って下さーい! (2016年12月24日 0時) (レス) id: 2c1116535e (このIDを非表示/違反報告)
ミョンファ(プロフ) - はばななさん» ありがとうございます!ペットのほうも読んでくださったのですね、嬉しいです。小説大好きと言ってくれることが何より励みになって、もう感動してます…これからも頑張ります! (2016年12月12日 7時) (レス) id: af06c6e6f1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ミョンファ | 作成日時:2016年12月7日 17時

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