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そのまま無言でついていくこと15分くらい。
よくぞここまで耐えたと自分を褒めたい。
到着したのはそこそこオシャレなカフェで、ユンギさんもこういう場所は知ってるんだ…とかしみじみ思う。
実はユンギさんのことは、塩くらいしか知らなくて、その他の個人的な事情とかなんてまったく知らない。
だからユンギさんが私に親しみを感じてたとしても、私はまったく[ない]。
どこをどうやって岩塩ユンギに親しみを感じるとおっしゃって?
そのレベルだよ、ごめん。
だいたいユンギさんは私のどこに親しみを…。
しかしこんなカフェを知ってるところを見ると、ユンギさん、意外におしゃれか?
でも普段の疲れ具合的にそうは思えないんだけど。
「ん」
ユンギさんが顎で店の扉をさす。
言われなくても入りますよ……。
入った店はなんとも感じのいい店で、暖かいアットホームな空気に包まれている。
そして店内にはお決まりのジャズ。
美味しかったら、今度テヒョンと来てもいいかもしれないなぁ。
そういえばテヒョン大丈夫かな?もう10時過ぎちゃった……でもユンギさんを前にもう帰らせてとか絶対言えない。
これも仕事の一環、これも仕事の一環、これも仕事の一環。
「ん」
ユンギさんがまた私をストレートな視線で見ている。
「ん?」
「…頼めよ」
「あっ、すみません」
テヒョンのこと考えて焦ってたら、肝心の現実のユンギを忘れかけた。アヒョヒョ!(冷や汗)
レジに置いてあるメニューシートを見る。
の瞬間、私は思いっきり声に出しそうになって口元を押さえた。
たっか!!なんじゃコレ?!
全品ほぼ5000ウォン(約500円)オーバー、どれも美味しそうだけど私の現段階の所持金は……えーと確か1万ウォンくらいだったような?
現段階なだけで決して常にそうなわけじゃないけどっ(虚勢)、とにかく私の財布のほうが格段に劣勢。
しかしユンギさんのことを立てて、何も頼まない選択肢はない。
でもここで6000ウォンのものを頼もうなら、帰りの電車賃が危ない。
「このブラックコーヒーで」
「一番安いやつじゃねえか」
店員の前でそれを突っ込んでんじゃねえよ塩!
堪えるんだA!涙
「すみません、『今』金欠で…」
今だけだし!
いつもじゃないし!!…泣きたい。
「俺が払う。何がいい?」
「へっ?!」
「だから俺が払う」
処刑する相手に金出してどうすんですか……?ガクブル
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ミョンファ(プロフ) - すんしむさん» コメントありがとうございます!続編も更新頑張ります^^ (2016年12月27日 23時) (レス) id: 587a0a36a9 (このIDを非表示/違反報告)
すんしむ - すごいおもしろいです! それでは、続編今から行ってまいります! (2016年12月27日 10時) (レス) id: c07ed66232 (このIDを非表示/違反報告)
ミョンファ(プロフ) - ふぅかさん» ありがとうございます!これからもはっちゃけて更新頑張ります! (2016年12月24日 0時) (レス) id: 587a0a36a9 (このIDを非表示/違反報告)
ふぅか(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです!!、この後の展開がとても楽しみです!頑張って下さーい! (2016年12月24日 0時) (レス) id: 2c1116535e (このIDを非表示/違反報告)
ミョンファ(プロフ) - はばななさん» ありがとうございます!ペットのほうも読んでくださったのですね、嬉しいです。小説大好きと言ってくれることが何より励みになって、もう感動してます…これからも頑張ります! (2016年12月12日 7時) (レス) id: af06c6e6f1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミョンファ | 作成日時:2016年12月7日 17時