Princess 3

104 臣side ページ8

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急遽、移動することになって乗ったロケバス






久しぶりに2人きり。









話したいことがあるのに、なかなか話せない。









あの日、…綺麗な雪が降った日。




Aちゃんに言えなかったことがあるのに……






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すでに押していた撮影は、更に押して




終わったのは0時を過ぎていた




Aちゃんは走り回って、スタイリスト以外の仕事も手伝っていて。




…無理、させちゃったかな。




Aちゃんに先に帰りのロケバスに乗ってもらってから、



飲み物を買って隣に座った






臣「ん、これ」





「あ、りがとう…ございます…」





一瞬、戸惑った顔をしたけど、拒むこともなかった









少しすると、Aちゃんの頭が俺の肩にコテンと乗った






臣「…あれ？」






「スー…、スー…」






飲み物を両手で握ったまま



寝息を立てて、眠る彼女







臣「寝ちゃった、か。



…お疲れ様、」









そっと手を伸ばして、頭を撫でると







彼女の口角が少し上がって。








ポケットからバングルを取り出してまた、彼女の腕にはめた









臣「……返すなんて言わないでさ、」









臣「付けててよ、まだ







……









好きだよ、Aちゃん」









肩の帯びる熱を感じながら、俺も目を閉じた








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