Princess 3

141 岩side ページ45

しばらく飲んで、ルイの家まで送る帰り道





恋人として歩いていた道を





今度は友達として歩いた









ル「わざわざ家までありがとう」






岩「ううん、久しぶりに話せてよかったよ」



　


ル「うん…私も」






岩「じゃあ、俺行くね」








ギュッ、





背を向けて歩き出そうとした時、腕を掴まれる







ル「待って、」







岩「どした？…………ルイ？」







ル「ごめん、ひとつだけ言いたいことがあって」







岩「うん？」









ル「私はまだ、剛典くんのことが好きなの」








岩「…え？」







ル「あっでも、違うの！」







岩「違う？笑」







ル「わたしがね、今1番望んでることは、剛典くんが幸せになって欲しいってことなの。








だから…応援してる、心から本当に。






わたしにできることがあったら、なんでもするし。



とにかくどんな形でも剛典くんの力になれたら、嬉しいって思うから！！」







それは、きっとルイなりに必死に伝えてくれた言葉、で。







岩「ルイ…ありがとね」






俺がそういうとルイは笑ってみせた







.







そこから1人での帰り道、






無性にAちゃんに会いたくなって






スマホを取り出して電話をかける








プルルルル…プルルルル…






『おかけになった電話は、現在電波の届かない…………、』






しばらくなったコールの後に聞こえたのは、機械の音声だった








出ない、か。








いつも電話にはすぐ出てくれるのにな









ねえ、









会いたいよ









Aちゃん、









.

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