Princess

5 臣side ページ4

会場が盛り上がる中




ひとけのないところで、Aちゃんといろんな話をした





…普段はこんなこと絶対、しないけど。





Aちゃんはいい意味で距離感があって、



踏み込みすぎて来ないし






…シンプルに楽しいと思ったから。





それに彼女とは初めて会ったのに、何故かそんな気がしなかった






.






しばらくして


シャンパンを飲んで少し顔を赤くした彼女が




「…じゃあそろそろ帰りますね」と言った









臣「帰るって、直人さんは？」






「あー、登坂さんからお伝えお願いします」






臣「えー、俺？ていうか、臣とか広臣とかでいいよ」






「そんな馴れ馴れしくできませんよ。



でも、今日は話し相手になってくれてありがとうございました。

機会があったら、またお話ししましょう」






臣「そんなんいつになるかわかんないじゃん。
連絡先交換しよ？」






「…じゃあもし、またどこがで会えたらその時に。


失礼します。」






臣「あ、じゃまた…」








って、いま結構普通に連絡先交換、断られたよね？





結構話して、仲良くなったと思ったのに…




冷たいな。





いや、冷たいっていうか…掴みどころがないっていうか？








直「おーい、臣ー？A見なかった？」





臣「あ、直人さん。


ちょうど帰っちゃったところです、ついさっきまでここにいたんすけど…」





直「帰るなって言ったのに！


…なんか話したの？」






臣「まあ、ちょっとですけど…偶然後ろの方で会って」





直「そっか。









…Aは、お前が遊んできた女と違うから。


変なこと、すんなよ。


俺ちょっと行ってくるわ」







走って会場から出て行く直人さん





いつになく真剣な顔をしていた






変なことって、なんだよ。









ていうかあれ…









臣「絶対友達じゃ、ないだろ」






.

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