嘘つきと素直とわたし (ページ20)

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着いた場所は、あのタワーマンション

タクシーを降りて登坂さんの部屋に向かった

行くのは2回目だけど、こないだは覚えてなかったし

ちょっと緊張する

「おじゃま、します」

入ったはいいけど、どこに座ればいいかわからなくてソファーの端っこに座った

臣「なんでよそよそしい感じなの？こないだとは大違いじゃん」

「あの、そのことなんですけど

わたし本当に覚えてなくて。

わたしたちって

その…しちゃったんですよね？」

臣「だったらどーするの？」

「なかったことに、します」

臣「で？なかったことにしてあいつと付き合うの？」

「あいつ？」

臣「Aちゃんのことが気になる！とか言ってたあいつ」

「あ、岩田さん。

付き合うなんて一言も言ってないですけど」

臣「嬉しそうに笑ってたくせにな」

むか。

「…そんなこと言ったら登坂さんこそ受付の子に誘われてデレデレしてたくせに！」

臣「やっぱり嫉妬してんじゃん」

「し、してません！！」

臣「ぶた」

「はあ？！ばか！

まさかそんなこと言うためにわざわざ家まで連れてきたんですか？！」

臣「っるせー」