嘘つきと素直とわたし (ページ2)

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「はぁー、あの嘘つき小悪魔！もー怒った明日から絶対やんない！」

咲「それ昨日も言ってた」

呆れて言うこの子は田中咲希

同い年で、営業部では1年先輩なんだけど

移動してきてすぐに意気投合した

「わたしに何か恨みでもあるのかな？」

咲「意外と、その逆だったりして？」

「逆？」

咲「んーなんか好きな子いじめちゃうてきな、あれ？笑」

「いや、ないないない。あの人に限ってそれはない」

咲「どうかなあ？だってちゃん付で呼んでるのAだけでしょ。そもそも他の人のことは田中さんとか、前田さん、とかだし」

「そ。それは佐藤が2人いるからでしょ？わたしが後から入った佐藤だから、呼び方に困って、みたいな？」

咲「どうだか？普段の雑用だってよく考えればAに頼まなくていいことばっかじゃん」

「んー、わたしのことバカにすんのが楽しいんじゃない？悪趣味そうじゃん？あのひと」

咲「んー、わたしは結構いいと思うけどなあ」

「なにそれ、やめてよ！わたし嘘つきが1番嫌いだから」

わたしがちょっとムキになると

ごめんごめんって咲希は笑ってた