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side.桃
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桃「っ、トイレか保健室連れて行きます！！」
おい！ と、うるさいたこの怒鳴り声をガン無視して大毅の手を引っ張ってトイレまで走る。
赤「けほっ… げほ 、ぉえっ」
少しだけトイレで戻した後、ぐったりと俺の方に凭れてきた大毅。
セーターの袖がだいぶ汚れてもうてる。
桃「大毅、相当熱あるんちゃう？」
赤「……」
張り付いた前髪を払っておでこに触れてみると、汗のぬるつきに加えて尋常やない熱さが伝わってきた。
この吐き気は高熱から来たものか。
桃「大毅、セーター脱いで。 俺の着て」
赤「でも、」
桃「俺は寒かったらジャージ着るから大丈夫」
赤「…」
桃「セーターの方が好きやろ？ 可愛くて、」
俺のセーター、大毅と同じサイズやから見た目は全く変わらへんけどなんか俺のを大毅が着てるっていうだけで興奮……
いや、嬉しくなる。
桃「保健室行く？」
赤「大丈夫」
トイレを流して、立ち上がって、手を洗って。
鏡をじーっと見とる大毅。
赤「… ここ、肌荒れ」
桃「大丈夫。目立たへんよ」
赤「… 水飲みたい」
桃「しまった。ペットボトルは教室や」
今日は気分すらもいちごみるくやないんやね。
桃「授業終わるまであと15分くらいある…」
赤「戻るか」
桃「え、戻るん？」
熱、すごい高いはずやのに。
桃「… 授業、たこやで」
赤「… 怒ってたなぁ、たこ」
大毅が悪いわけでもないのに。
教室に戻ると、たこは相変わらず大毅のことを睨んでいた。
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作者名：モム
| 作成日時：2024年1月9日 0時
