sickly sweet (ページ8)

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side.桃
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1時間目、2時間目、3時間目、

と、どんどん時間は過ぎていく。

4時間目。いよいよ授業も大詰め。

桃「…」

隣にはノートは開いてあるものの、相変わらず机に突っ伏したままの大毅。

板書は後でコピーを渡すとして、この様子やと勉強の時間もあんまり取れてへんのちゃうかな。

桃「大毅…」

さっきからあのたこがこっち睨んどるし、何より忙しなく上下する大毅の背中を見るのに耐えられなくなって身体を揺すった。

あ、たこっていうのは現代文の教科担任ね。

休みがちやったり、今みたく体調崩してよく突っ伏したりしてる大毅のこと、あまり良く思ってへんみたいで執拗に授業中当ててきたりすんの。

大毅がたこって呼んでるから俺もそう呼んでる。

たこの由来は美味しいたこ焼きを作りそうな顔してるから、らしい。

大毅のことを好きやない奴のことは俺も好きやないからさ。

あんま、この時間も好きやない。

赤「っ…」

いきなり大毅がガタッと立ち上がる。

何をしているんだ、とたこ。

大毅は口元を押さえたまま数秒動かなくて、急に咳き込んだと思ったら少しだけ戻してしまった。

桃「大毅…っ！」

手の隙間からポタポタと戻してしまったものが溢れて、大毅のノートを汚した。

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