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side.赤
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赤「ん、ん …… っふ 、」
揺れるバスの中。
思わず蹲りたくなるのをグッと堪えて、痛みを逃がすように息をする。
唐突に強い痛みが来た。
せめて学校までは大丈夫やろうと思ってたけど状況は結構やばめ。
今は通学ラッシュのバスの中な訳で。
途中下車するのもアレやし、したところで近くにコンビニとかなかったら終わりやし。
学校の最寄りで降りて徒歩5分くらいのところにあるコンビニまで耐えるしかない。
赤「はぁっ…！ ぁ、」
大きな波が来ては、また少し落ち着いての繰り返し。
冷や汗が全く止まらなくて、ぐるぐる巻きのマフラーで覆われた首元がベタつく。
圧倒的な不快感。
と、
「しげ、」といきなり声を掛けられた。
びっくりして顔を上げると、そこには心配そうな顔をしたクラスメイトが。
赤「っ… おはよ、気付かんかった」
体調のことは気付かれてへんと思ってたし、普通に挨拶したら半ば強制的に席を譲ってくれた。
赤「……… ありがと 、実は今日ちょっと調子わるくて、」
そのおかげで少しは楽になったけど。
赤「うぅ… ッ、！ っん ……」
学校の最寄りまであと3駅。
そろそろほんまにキツくなってきた。
どれだけ経験しても慣れることのないこの痛み。
お腹の中は熱いのに、寒気がして嫌な汗いっぱいかいて。
一度お腹の調子を崩すと回復するまで人よりずっとずっと時間がかかるから。
赤「っ… ぁあ、うんっ… 大丈夫。ちょっとそこのコンビニ寄ってくから 、先行っとって」
担任に伝えておこうかと心配されたけど、まだ時間に余裕もあるし朝っぱらから俺に付き合わせるのも申し訳ないしで、クラスメイトには先に行ってもらった。
何よりさ、
赤「あぁ… ッ、ぅっ…… 痛いぃ…ッ」
可愛くないところ、絶対見られたくなくて。
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作者名：モム
| 作成日時：2024年1月9日 0時
