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side.黄
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しげがご飯を食べられなくなっている、ということは聞いていて。
俺が様子を見に行った時も、既に吐き戻した後みたいやった。
あれから、またガクンッと体重が落ちたような気がする。
もうガリガリや。
赤「ゼリー…」
黄「ゼリーやけど」
目も大きく開かないのか、虚ろな目でぼーっとゼリーを見つめてくる。
眠たいのか、しんどいのか。
黄「食べるか？」
赤「…」
黄「食べかけやけど」
ほれ、とゼリーのパックを差し出すと震える手で受け取ったしげ。
本人に治したい気持ちはちゃんとあるんやと思って、少しだけ安心した。
赤「……… 美味しい、」
やけど、食べられたのはたった1口だけ。
黄「小腹が空いた時に丁度ええよな」
俺が想像してた以上に、しげの症状は酷かった。
赤「… 久しぶりに 、ちゃんと食べれた」
黄「そか」
… やから全く分からんかった。なんて声を掛けたらええのか。
黄「……」
それからも特に何を話す訳でもなく、気が付けばしげは寝とって。
黄「… 帰るわ、」
何も出来なかった。
そんな帰り道。
黄「…」
外では雨が降り出していた。
しげが俺の家で倒れた時のような、叩きつけるような大雨。
もう二度と思い出したくないあの夜のこと。
黄「はぁー…」
苦痛に歪むしげの顔が忘れられへんくて、どうにも気分が重たかった。
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作者名：モム
| 作成日時：2022年1月23日 12時
