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side.黄
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赤「そんじゃ、俺…」
ほんまは曲の後もスタジオ内の席に戻ってVTR観るはずやってんけど、
桃「お疲れ、ほんまお大事に」
しげだけは先に帰ることに。
黄「しげ、」
ちょっとごめん、とメンバーに声を掛けてからしげを追いかけた。
歩くスピードは驚くほどゆっくりで、背中は思いっきり丸まっとって。
その痛々しい背中に声を掛けてみる。
赤「淳太？」
振り返ったしげの目はキラキラしているように見えた。
光が戻ってきた、なんてそない大袈裟に言うつもりはないけど。
黄「楽しかったんか？」
赤「え？」
こんな冷えきった廊下で立ち話するのもアレやねんけど、
赤「うん、楽しかったよ」
どうしても今、話しておきたくて。
黄「何が？」
赤「え」
黄「何が楽しかったん？」
赤「えっ、と… 今日？」
黄「…」
赤「あ… この前のごはん？」
我ながら面倒くさい奴やとは思うけど、ずっと気掛かりやったから。
赤「楽しかったし、嬉しかったよ」
黄「…」
赤「もしかして体調のこと気にしてくれとる？」
黄「… そりゃあそうやろ」
赤「事変が起こったけどなぁ」
まだ痛むのか、しきりにお腹をさすっている。
黄「事件？」
赤「じへん。 重岡事変」
黄「重岡事変」
赤「そ。 体調面での重岡事変」
黄「意味が分からへん」
赤「えー、結構上手いこと言うてるやん」
黄「分からん分からん」
流石にこんな立ち話をしている時間はない。
ゆっくり話すのはまた今度にするか。
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作者名：モム
| 作成日時：2022年1月23日 12時
