ボクら ２

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side.N
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神ちゃんと2人、どのくらい待ったかは覚えてへんけど


押し潰されそうな不安の中で待ってた時間は相当なもんやったと思う。




先生が出てきた瞬間に、中に入って大毅に駆け寄る。





まだ生きてる








いつもと、なんも変わらへんよ


ベッドの上で寝てる大毅は。




もうそろそろいなくなってまうなんて


ほんまに考えられへん。









「のんちゃん…俺、帰るな」


消え入りそうな声で言う神ちゃん。





「なんで…？」



今帰ったらもう…神ちゃんは……









「…最期くらい…っ、好きな人と2人になりたいやろ…っ？しげ…っ」




神ちゃんの方が大毅とおった時間は長かったはずやのに。


ちっちゃい頃からずっと一緒に過ごしてきたはずやのに。







「しげは昔から…っ、頑張りすぎやったから…っ！やから…っ」



子どもみたいに泣き噦りながら大毅に話しかける神ちゃん。





「もう頑張らんでもええよ…っ、しげは頑張ったから…っ、みんな分かってるから…っ」



俺もアホみたいに泣いてる。相当ブサイクやと思う。








「…いっつも、しげに引っ付かれる度に暑苦しい、とか言うてごめんな…っ、……でも…っ！









ほんまは嬉しかったで。ありがとう…っ！」







その言葉と同時に病室から走り去ってく神ちゃん。









神ちゃんは優しい








誰もがそう言うけれど。









神ちゃんは









誰よりも強いだけなんやと思う。

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