story of love ８

Kir（kj黄×赤） ページ49

リクエスト



side.赤
_


今からちょっとだけ、前の話。









赤「はい、もしもし！」


錦「今大阪。お前は」


赤「俺も大阪です！」


錦「夜7時。いつものメシ屋な」





ブチッ。




たったこれだけの会話。







錦戸くんとお付き合いさせてもらってからは、特にこんな感じの会話が多かった。





まぁ、照れてはるだけなんやろうけど。






仕事でエイトのみなさんに会った時でも、









大「あ、しげやぁ。 この前のごはん美味しかったなぁ」


赤「その節はごちそうさまでした。ほんまに美味しかったです」


錦「ハァ？！ ちょ、ちょお待って。 なに？ お前ら2人でメシ行ったん？」


安「俺もおったでー」


錦「章ちゃんも？！ なんで教えてくれなかったん！」






ありがたいことに、常に可愛がってもらってた。






丸「しげちゃん、愛されとるなぁ」


錦「おいマル。 お前なに余計なこと言うてんねん」







まぁ、錦戸くんが何を考えていたのか、この時は知る由もなかったんやけど。









緑「しげ？ なにボーッとしてるん？」





神ちゃんに顔を覗き込まれて、ハッと我に返る。








赤「え？ あ、いや…」


黄「この後、錦戸くんとご飯行くんやろ？」


赤「え、なんで知ってるん？」


紫「やってさっきしげがいない時に錦戸くん楽屋来て、今日重岡誘ったらほんましばく、言うて帰りはったからなぁ」


赤「ちょ… え？ さっき錦戸くん来てたん？」


黄「来てた。 今日はオフやって言うてた」


赤「え？」






さっきから「え？」しか言うてない。





錦戸くん、今日オフなん？






今日は仕事で近くまで来るからついでにお前誘った、って言うてたのに。









緑「どうしたん？」


赤「ううん、なんでもない」









錦戸くん、案外そういうとこある。






不器用すぎるというか。





あ、それは俺も一緒やねんけど。









やけど、なんかその感じがすごく心地よかったんよね。



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