story of love ８

プリンシパルはいつだって君 ５ ページ26

side.紫
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朝から…というよりかは、ここ最近ずっと気を張っていたしげ。





もちろん、俺を含めた6人はそんな状態のしげにはちゃんと気付いとって



そっとしておいてあげてるというか、敢えて少し距離を置いてあげてるって感じやってんけど。







赤「…おつかれっしたー」





今日ばかりはそんな事も出来ないような気がする。







撮影が終わったと同時に足早にスタジオから出ていくしげを見て、多分みんな同じこと思ってるんやと思う。





衣装から私服に着替えて楽屋に戻ると、








紫「…うぉ、まじか」




そこにはブランケットに包まって、ソファーに横たわるしげの姿。





着てきた服も長袖でパーカーまで着てるみたいやし、マスクもしてるしで体調悪いのは一目瞭然。







橙「え、普通にやばない？」





後から入ってきたメンバーからも次々に心配の声が上がる。









赤「…ちょっと横んなってたらすぐ回復するから 、先帰ってええよ」




ブランケットの下から聞こえてきたのは覇気のない、小さな小さな声。







赤「……ぁ 、 はまちゃん 、」




ブランケットから目だけ出して声を掛けてきたしげ。






赤「…もうしわけ、ないんやけど… これもう1枚借りてきてほしい …」


紫「ん、わかった。借りてくるな」





俺に声を掛けたのは多分、1番近いとこにおったからなんやろうけど。






寒がってるってことは、まだこれから熱上がるんやろうなぁ… なんて考えながらブランケットを借りにいく。









黄「は…？」


青「ふはっ、借りすぎやろ」





めっちゃ貸してください！！って頼んだら5枚くらい貸してくれて、抱えながら楽屋に戻ればみんな呆れ顔。






アホみたくブランケットを掛けてやって、みんなでしばらく様子見てたんやけど






赤「……だめ 、さむすぎる」




しげの体調はどんどん急降下。





クーラーも止めたし、なんならちょっと暑いくらいやねんけど今のしげにとっては南極におるみたいなんやろうなぁ。







紫「しげ、南極おる？」


赤「は…」


紫「そんくらい寒いやろ？」


赤「ん…」


紫「凍傷なってまうから、病院行っとこか」





割と頭おかしい発言やったけど、しげには通じたらしい。





ぐったりしたしげをマネージャーに預けて、俺らも帰る支度を済ませた。








橙「なぁ、さっきの南極発言やねんけど、撮影中しげも同じこと言うてたんやで」


紫「えっ、流石やん」



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