まるで高熱のような(赤×緑) ページ14
side.緑
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周りが騒いでいるほど、恋愛に夢中になることが出来ない。
それなりに彼女はおったけど長くは続かへんし、友達とおった方が楽しかったし。
それでも大学生っていうのは随分と暇を持て余すもので、バイトに遊びにとかなり充実した生活を送っていた。
緑「はぁ…」
これであと恋愛も加わったら、もっともっと充実しそうやのに。
そんなちょっとした愚痴も友達と言い合いながら、それなりに楽しい学生生活を過ごす日々。
そんな俺が燃え上がるような恋をしたのは、同じことの繰り返しの日々に少し飽きてきた時のこと。
緑「はぁー… ねっむ ……」
その日は1限しかなくて、さっさと帰宅するためにホームでベンチに座りながら電車を待っていた俺。
と、 スーツを着た男の人がフラフラと歩いてきて、俺の隣に腰を下ろした。
手で顔を覆っていて、背中は忙しなく上下に動いている。
はぁ… きっと二日酔いなんやろな。
そんなんになるまで呑むなんてだらしない。
さっさと仕事行けや、なんて心の中で毒づいてみる。
まぁ、きっとお酒に弱い俺の嫉妬なんやろうけど。
お酒弱いせいで飲み会とかでも軽く馬鹿にされるし。
うぷ…っ、と隣の男の人の背中が波打つ。
おいおいおい、隣で吐かれたらたまったもんやないて。
苛立ちを隠せずに、場所を変えようと立ち上がると
緑「えっ…?」
チラッと見えた男の人の横顔。
どくんっと胸が高鳴った。
もしかして、
緑「しげちゃん…っ?」
忘れもしない、 俺の初恋の人。
やけど、男の人は反応しない。
緑「っ 、」
なんや、やっぱり人違いか。
そない簡単に再会出来るはずないもんな。
しげちゃんは俺が幼い頃、よく一緒に遊んでくれた近所のお兄ちゃん。
ほんまのお兄ちゃんみたいに俺のこと可愛がってくれて、友達の少なかった俺はしげちゃんのことが大好きやった。
そんなしげちゃんに自分でも気付かへんうちに恋愛感情を抱いてしまっていた、と気付いたのはしげちゃんが遠くに引っ越してしまって少し経ってからのこと。
やけど、当時まだ幼かった俺はしげちゃんの連絡先も聞かずにお別れをしてしまった。
やから、かれこれしげちゃんとはもう10年以上も会えてへんの。
(next)
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モム(プロフ) - けーた。さん» えぇ本当ですか…! 喜んでいただけて光栄です〜( ; ; ) (2019年10月4日 11時) (レス) id: 42274ec8ec (このIDを非表示/違反報告)
モム(プロフ) - mmさん» リクエストありがとうございます(^。^) ぜひ書かせて頂きますね! (2019年10月4日 11時) (レス) id: 42274ec8ec (このIDを非表示/違反報告)
けーた。(プロフ) - モムさん〜!もう、ビックリしました!お手紙届いていないと思っていたところに黄色さんドッキリのくだり…!驚くと同時に嬉しすぎて興奮です!いつもわがままリクを理想なお話にして下さって本当にありがとうございます。これからも楽しみに読ませて頂きますね(*^^*) (2019年9月19日 20時) (レス) id: 5c1dcb4cdc (このIDを非表示/違反報告)
mm(プロフ) - いつも楽しくお話を読ませて頂いております。リクエストをお願いしたいです。kj黄×WEST赤さんの周りから赤さんを防御する黄さんと無意識に愛されまくる赤さんをお願いします。 (2019年9月19日 17時) (レス) id: 83fc932a31 (このIDを非表示/違反報告)
けーた。(プロフ) - モムさん» あー、すみません。結構前に送ったので多分もう見れないと思います;すみません。リクについてだったので…気になさらないでください^^ (2019年9月15日 17時) (レス) id: 5c1dcb4cdc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:モム | 作成日時:2019年4月28日 23時