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side.緑
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幸い、そこまで重症じゃなかったお姉ちゃんは1週間かからずに退院が決まった。
緑「よかったね、明日退院で」
赤「…迷惑かけました」
緑「…あのさぁ、いっこ聞いていい?」
赤「ん? なに?」
緑「お姉ちゃんって不満とかあるの?」
赤「…急にどうしたの?」
緑「急に聞いてみたくなって」
だって今までお姉ちゃんの愚痴なんて聞いたことなかったから。
赤「…」
緑「お姉ちゃん」
赤「………そりゃあ、いっぱいあるよ」
緑「ほんと? 聞かせて!!」
赤「えー、なんで?」
緑「女の子はね、適度に愚痴らないとストレス溜まって可愛くなれないんだよ! 吐き出せ、吐き出せ!!」
私の強引すぎる問いかけに渋い顔してたお姉ちゃんだけど、
赤「…まず、ネイル出来ない」
やっと心の内を話してくれた。
緑「えっ、なんで?」
赤「…私みたいな身体だと、いつまたこうやって入院になったりするか分からないから」
緑「うん」
赤「指では血の中の酸素の量を測ったりするからネイルしてちゃ駄目なの」
ほら、やっぱり。
お姉ちゃん、いっぱいストレス溜まってた。
それから小1時間くらい、ずっとお姉ちゃんの愚痴を聞いてあげてたら、だいぶスッキリしたみたい。
赤「…でもね、割とこんな身体でもいいやって思えてる部分もあるんだよ」
緑「おっ、それはよかった」
赤「なんでか分かる?」
緑「全然わかんない」
お姉ちゃんが左頬に笑窪を作って笑う。
赤「ともこみたいに優しすぎる妹がいるから… なんだけど 、」
お姉ちゃんの意外すぎる言葉に、かぁーっと顔が熱くなる。
緑「…やだ、恥ずかしすぎるよ」
赤「いつもありがと。 すっごい、頼りにしてる」
緑「わかったからぁ…っ」
恥ずかしすぎたけど、お姉ちゃんの本音が聞けてすっごい嬉しかった。
これからも一緒に頑張ろうね。
赤「…ネイルしてない、素朴な女の子の方が好きって言ってくれるイケメン見つけよーっと」
緑「いやん、お姉ちゃん意外と大胆っ」
私はいつだって、お姉ちゃんの味方だよ。
(END)
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モム(プロフ) - ゆづるさん» なるほど!そういうことでしたか…!(笑)了解いたしました(^。^) (2019年9月15日 17時) (レス) id: 42274ec8ec (このIDを非表示/違反報告)
ゆづる(プロフ) - モムさん» ごめんなさい…!cosmeticでコメントしてしまいましたが普通の男のしげちゃんがいいのでstory of loveの方でお願いします(°_°) 申し訳ないです、、 (2019年9月15日 8時) (レス) id: d39cd0ebef (このIDを非表示/違反報告)
モム(プロフ) - ゆづるさん» うわあ、、萌えが広がりそうなリクエストありがとうございます…!(笑)ぜひ移行先で書かせて頂きますね…! (2019年9月15日 2時) (レス) id: 42274ec8ec (このIDを非表示/違反報告)
モム(プロフ) - mui☆さん» リクエストありがとうございます(^。^)移行先で書かせて頂きますね…! (2019年9月15日 1時) (レス) id: 42274ec8ec (このIDを非表示/違反報告)
ゆづる(プロフ) - かみしげ双子設定すごく良かったです(ToT) よろしければ、普通のしげちゃん(男)で病弱設定が見たいです!いつもすみません… (2019年9月13日 9時) (レス) id: d39cd0ebef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:モム | 作成日時:2019年3月4日 22時