story of love ５

全部全部、声に出そう ２ ページ44

side.紫
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桃「ハマちゃん、ハマちゃん」


紫「…」


青「ハマちゃん、ハマちゃん、ハマちゃん」


紫「……」






この状況はなんなんやろう。




なんで俺がこの2人に挟まれて、言い寄られてるんやろう。






しかも流星ってこない俺に絡んでくるような子やったっけ？







青「あ、勘違いせんといてな」





でーすーよーねー。









桃「大毅を嫉妬させたいねん」


紫「えぇ…そないなことで嫉妬するんか？」


桃「見てよ、あの落ち着きの無さ」






やけに嬉しそうな望に言われてしげの方を見てみると、





なんか…もう可哀想やわ。









桃「あーっ！！！ 今すぐに抱きしめてあげたい、ハマちゃん助けて！」


紫「お、おぉ…… え？！」






鼻は潰れたな、さよなら。 俺の鼻。









青「あ、望ずるい！ 俺も！！」


紫「ぐふっ…」





鼻だけやない、俺そのものが潰れるわ。








望に抱きつかれて、さらに流星が望ごと俺を抱きしめてくる。





2回目になるけど、この状況はなんなんやろう。









さっきからしげと目が合ってる。






心なしか、しげの目が潤んでるような……





って…









赤「はまちゃんのあほぉ…っ！！」


紫「あーあ…」






しげが、ばんっ！と机を叩いて出て行ってしまった。




しかも確実に泣いとった。









紫「もぉ…だから言うたやん…」


桃「泣かせてもうた… でも可愛ええ……」


青「嫉妬で泣いてまうなんて… 世界一可愛ええやん……」


紫「はぁ？！ 頭おかしいんちゃうか？！」






ツッコミ担当やない俺がこんなこと言う日が来るなんて…




って、そうやなくて！









紫「しげ絶対1人で泣いてるで？！ 追いかけてあげな！」


桃「んー、ハマちゃんが行って連れ帰ってきて」


青「俺ら大毅を安心させてあげるセリフ考えなアカンから」


紫「はぁ…」







まったく、どこまでも自由なお2人だこと。



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