story of love ５

涙は似合わない君の世界 ４ ページ21

side.黄
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今日はしげと2人でラジオの収録。





未だに望と上手くいってへんみたいやから話でも聞いてやろう、なんて軽く考えとったんやけど、楽屋に入ってきたしげを見て愕然とした。









赤「ぁ……おはよ 、」


黄「しげ、お前…」







髪は一目見て分かるくらいにパサパサで、肌はすっかり荒れてしまっている。





さらに目の下には酷いクマが出来とって、頰は痩けてしまっていた。






別に特別朝早いわけちゃうのに顔は浮腫んどるし、歩くのもしんどそうな感じ。









黄「なぁ、しげ」


赤「…」


黄「しげ 、」


赤「ん？ …あぁ、なに？」







俺に向けられた瞳は虚ろで、いつもみたいに光なんて宿ってへんかった。









黄「ご飯とかはちゃんと食べれてるん？」


赤「……味せぇへんねん」


黄「お前、まさか…」


赤「望と別れてから何もかも上手くいかへんねん。何食べても不味いし、何してても望のことばっかり考えてまうし、何でこないなことになってもうたんやろうって後悔ばっかり」







少し話しただけでも疲れてもうたのか、机に突っ伏してもうたしげ。









黄「望とはあれから会ってないん？」


赤「……もう望の話せんといて。しんどくなる」


黄「明日全員で仕事やん」


赤「わかってる。 仕事に支障は出さへんようにするから」


黄「辛いかもしれへんけど、食事と睡眠は徹底せぇよ」


赤「…」








いつもやったら考えられへんけどその後は一言も話さへんまま収録が始まって、終わったと思ったらしげはさっさと帰ってしまった。







収録中はまだいつもの調子で喋ってくれとったけど、曲中なんかはしんどそうに机に伏せてもうてたし、少しでもゆっくり休んでくれたらええんやけどなぁ…







明日の全員での仕事、何も起こりませんように。



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