summer magic

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side.桃
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赤「テスト勉強？」


桃「あー…はい、そんなとこです」


赤「教えたろか？」






俺のノートをパラパラとめくりながら先輩が言う。









桃「先輩は早く休んだ方がええですよ」






ほんまは先輩と一緒におりたくてしゃーないけど、でも俺のせいで先輩がまた体調崩したら…とか考えるとやっぱりここはすぐにでも帰って休んでもらいたい。









赤「で？ どこ分からへんの？」


桃「人の話聞いてました？！」


赤「もーちょい2人で勉強して、帰りにアイス食べて帰ろうや」








人の話を全く聞いてへん先輩も、ノートと教科書を広げて勉強をし始める。






そういえば、こうやってまじまじと先輩が勉強してるところ見るん初めてかも。







あー…カッコええ。









赤「そこ分からんの？」







出た、先輩の悪い癖。






こない近くで顔覗き込まんといてほしいってのに…！









赤「ここはなー…」







そんな俺の気も知らずに、先輩はどんどん説明していってくれる。






しかもめちゃくちゃ分かりやすい…！









放課後、好きな先輩と誰もいない教室でテスト勉強するなんて、めっちゃ青春やん。








ヤバい、人生めちゃめちゃ楽しいんやけどどうしよう。









赤「おーい、こたきー」


桃「あ、はい！」


赤「俺の顔、なんかついてる？」


桃「えっ…」


赤「いや、なんかめっちゃ見られとったからさぁ…」


桃「え？！ 俺そない見てました？！」


赤「うん、俺がめっちゃ小瀧のこと見てたからなのかもしれんけど」


桃「はぅっ…」









こんな何気ない先輩の一言にもドキドキしちゃうなんてね。

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