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29. ページ30

side.N
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もうなにが起こったのか全然わかんなくて。


気が付いたら病院のベッドで眠る大毅の手を握りしめてた。



先生たちもピリピリしてるし、大毅も目ぇ覚まさへんし




もう俺どうしたらええの。



ふっと何気なく外を見ると辺りはもう真っ暗で

随分と長いこと大毅のそばにいるんや、って思った。





「大毅のアホ…」




なんで無理するんよ


絶対自分でも体調悪いん分かってたやろ。






「アホなんは望もやろ…」


「?!」



いつのまにか目ぇ覚ましとった大毅。





「大毅…!」



顔色は真っ青を通り越して真っ白やし、額には脂汗が滲んでる。



ほんま、アホはどっちやねん。





「なんで…無理したん」


「…望と」


「え?」


「…少しでも、望と一緒にいたかったから」



涙が出そうになった。




「アホ…っ!そんなんして取り返しつかんくなったらどないすんの…」



ごめん、と切なそうに笑う大毅はどこか壊れてしまいそうで。






「…俺がずっとそばにおるから。

大毅が辛くなってもうたり、苦しくなってもうた時は絶対に俺が隣におるから」



我ながら、かなり恥ずかしいことを言ってしまったと思ったけど




「…ありがと」



大毅が笑ってくれるんなら何だってええ。







「もうこんな時間かぁ」


「オカン心配してんちゃう」


「うん多分」


「また明日…来てくれる?」


「…」





大毅のその問いにどうしても即答は出来んくて。



その言葉の意味が

もう大毅は明日から学校には来ないっていう意味やって分かってたから。




もしかしたら


もう二度と学校に大毅が来ることは無いかもしれへんって思ったから。





そんなん嫌や、って思ったって俺がどうにか出来る問題やないわけで。




「もちろんやで!」







自分の想いは胸にしまう。

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琳子(プロフ) - ?cさん» そーなんですか!じゃあ、占ツクの方でお話を楽しみます!また、浮上するようになったらフォローしたいので言ってください! (2017年2月12日 22時) (レス) id: 25117828f3 (このIDを非表示/違反報告)
?c(プロフ) - 琳子さん» はじめまして!ですね(笑)コメントありがとうございます!アカウントのほうはあるんですが、最近は全然浮上してないです(笑) (2017年2月12日 22時) (レス) id: 6ef98410ae (このIDを非表示/違反報告)
琳子(プロフ) - はじめまして!かな?お話の更新、毎回楽しみにしてます!まだTwitterの方はやられてますか? (2017年2月12日 20時) (レス) id: 25117828f3 (このIDを非表示/違反報告)
はる - どんな風にすすんでくんやろって、わくわくしながら読まさせてもらってます、ありがとうございます( ^-^)ノ∠※。.:*:・'°☆ (2017年2月1日 3時) (レス) id: 16eaef3687 (このIDを非表示/違反報告)
?c(プロフ) - はるさん» コメントありがとうございます!更新頑張ります!! (2017年1月31日 20時) (レス) id: 6ef98410ae (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:モム | 作成日時:2017年1月27日 21時

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