『16話っす!』 ページ19
キヌタ「交渉だと……!?裏切っておきながら……」
キヌタという人がまたまた怒る。
?「いや……本場の精鋭を撃破して、本部長派とも手を組んだ。全力で優位に立ったいまが交渉のタイミングでしょう」
おぉ、大人って感じの人だ。交渉が得意っぽい
迅「こちらの要求はひとつ。うちの後輩、空閑遊真と柊李沙のボーダー入隊を認めて頂きたい」
城戸「柊李沙……」
迅「城戸さん、本当は知ってるでしょ。柊ランカさんの娘ってこと」
……え?なんでお母さんを知ってるんだ…?
私は混乱した
柊ランカ。私の母であり、大魔法使い。全ての属性魔法を持ち、師匠でもあった。だが、5年ほど前に
?「ランさんの……」
キヌタ「誰ですか、その柊とやらは」
キド「……彼女は、旧ボーダーの1人であり、我々の師匠だった。そして……魔法使いでもあった」
?「ま、魔法使い……?」
?「ああ。簡単にいうと……地球に限らず、世界の未来は、彼女が掴んでいたほどだ。本当にランさんの娘さんなのか?」
迅「ラン姉さん以上の魔法使いだよ、李沙は」
旧ボーダー?
お母さんは一体、何者なんだ………
私は昔から、お母さんになんの仕事をしているのか聞いていた。だが、お母さんは「ここを守るのよ」と言っただけで、それ以外は教えてくれなかった
お母さんが……ユウにぃたちと知り合いだったなんて……
キヌタ「それよりも!
迅「太刀川さんがいうには、本部が認めないと、入隊したことにはならないらしいんだよね」
?「なるほど……『模擬戦を除く、ボーダー隊員との戦闘を固く禁ずる』か」
?「ボーダーの規則を盾にとって
キド「私が、そんな要求を飲むと思うか……?」
迅「もちろん。タダでとは言わない」
そう言ってユウにぃは、黒い短刀を机に置いた。
迅「かわりにこっちは「風刃」をだす。うちの後輩の入隊と引き換えに「風刃」を本部に渡すよ」
キヌタ「本気か!?迅!」
?「なんと……!」
迅「そっちにとっても、悪くない取引だと思うけど?」
キド「…………取引だと……?そんなことせずとも私は、太刀川たちとの規定外戦闘を理由に、おまえからトリガーを取り上げることもできるぞ?」
眠いな……
寝よう、うん……
『おやすみ……』
私は意識を手放した
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作者名:赤根秋華 | 作成日時:2016年10月10日 23時