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〜翔side〜
空気を割くように、乱入してきた女性の声に
バッと2人揃って振り向くと呆れた顔を
全面に浮かばせた、見慣れた曲線美のシルエットが
腕を組みながら立ち往生しているのが見えて…
「！み、美鈴…っ」
その顔を見た途端。俺は一気に、ふわふわしていた
脳内がピキンっと凍りついた。
「えっ、はっ！？お前いつから！」
「"翔くんまじでそろそろ…" から。
智、あんた何様？何、私達に翔の回復報告
しないでこんな所で口説いてんの？」
素っ頓狂な声をあげた彼に目も合わさない
彼女をさも他人事の様に見詰めていたけど
『口説いてる』
美鈴の口から飛び出した心外なフレーズが
漸く明瞭度が増してきた脳内に再生されて…
なに、口説いてるって、！？
顔がボッと燃えるような熱を持った。
美鈴に突っ込まれてから智くんとの顔の距離が
凄まじく近い事に気付いて慌てて離れる。
ていうか…こいつさっき…
『元の関係に戻ったから』
え？どういうこと…？
唐突にサラッと吐かれた論意は見えないし
智くんはヤケに顔が真っ赤だし…
同時に色々な事が起きすぎて
何が何だかわかってない俺を他所に。
美鈴はツカツカとパンプスの音を響かせ…
「ちょっと退いて」
「はっ！？おわっ、！」
強引に、俺の正面に居た智くんの首根っこを
掴みあげてポイッと床に…ほ、放り投げたと
思いきや…
「っ、うわっ！」
「良かった…ほんとに良かった…っ」
ギュッと、勢いよく首に回された白い腕。
肩幅の狭い華奢な身体からふんわりと香る
美鈴の香水の香りが鼻腔いっぱいに広がる。
「み、すず…くるしんだけど…」
「少しくらい我慢なさい！あんた自分がどれだけ
心配掛けたか分かってんの？ちょっと！」
その口調は、変わらず高飛車で強引だったけど
耳元で震える嗚咽混じりのくぐもった声に
「…ごめんな、美鈴…ありがとう」
俺は、今まで彼女に対して感じていた
歯痒さが恥ずかしく思えてくる程
無性に胸の中がジーン、と
あたためられた気がした。
「…お礼は完治してからにしてよね。
後で慰謝料ふんだくってやるから。」
俺の首ったけにしがみつきながらも
コーラルピンクのグロスが薄く引かれた口から
出てくる天邪鬼な口調が今は、何だか無性に
可愛らしく思えて…
あぁ…俺はこんなにも周りを
見失ってたんだなって、改めてしみじみと感じて
自責を少し込め、小さく笑みを浮かべながら
その背中に、そっと腕を回した。
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星羅*(プロフ) - きよさん» きよさん！泣 コメントありがとうございます！更新めちゃくちゃ遅くなってしまって大変申し訳ないです！人が悪くなっちゃいました、かたじけない笑 この続きはいつかお見せできると嬉しいですなぁ＾＾お付き合い頂き本当にありがとうございました！ (2019年12月11日 20時) (
レス) id: d56f518aff (このIDを非表示/違反報告)
きよ(プロフ) - 星羅＊さん、更新きたぁ！と思ったら「えっ、まさか！？ 」な展開。そんなわけないですよねぇ人が悪い (笑)。 翔くん、本当に良かったです。和くんもちゃんと立ち直って良かった。この幸せの続きがきになりますが、完結お疲れさまでした。 (2019年12月11日 18時) (レス) id: 7f433b7b81 (このIDを非表示/違反報告)
翔ちゃむ - すこぶる可愛い翔くんに翻弄されてる智君がとても好きです！！お山の2人は勿論紅羽ちゃんの行方がとても気になります…ニノとの今後のやりとりがとても楽しみです。お忙しいとは思いますがこの作品の一ファンとして心待ちにしてます！！ (2018年10月14日 23時) (レス) id: e8e7665cca (このIDを非表示/違反報告)
翔ちゃむ - 星羅さん、移行お疲れ様です！動き出した新たな展開にドキドキが止まらない一方で、もうひと波乱あるのではないかと、目が離せません！ (2018年10月14日 23時) (レス) id: e8e7665cca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：星羅*
| 作成日時：2018年10月8日 17時
