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〜智side〜
・
咲田が復帰したことはたちまち先生を含め
他クラスの生徒にまで噂が一気に広まった。
わざわざ、隣のクラスから
覗きに来る奴もちらほら。
身体が弱くても人望も厚く成績優秀だった咲田が
久しぶりの学校に慣れるのも
そう時間は掛からないだろう。
今日の授業は殆ど咲田絡みの雑談であった為
おいらも退屈する事なく今日は
クラスに留まる事が出来た。
だっていつもだったら、この時間は
絶対屋上で寝てるから。
ほんで翔くんに怒られる。これが俺の日常。
でも、翔くんも何だかんだ文句言いながらも
満更でもなさそうに結局は毎回起こしに
来てくれる。
ほんと、母ちゃんみたいな奴だ。
ぼーっと、色んなことを考えていると
キーンコーンカーンコーン
授業の終了の合図のチャイムが鳴り響いた。
と、同時にお昼休憩のお知らせでもある。
｢きりーつ、礼！｣
｢｢｢ありがとうございました〜｣｣｣
教室から先生が出ていき、みんながまばらに
挨拶を終えて席を立った頃。
｢っしゃー！メシだ、メシー！
大ちゃん、翔ちゃん、松潤食べよーっ！！｣
秒速で教科書類をロッカーにぶち込んだ
相葉ちゃんがキラッキラの笑顔でやって来た。
｢はえぇよ、雅紀…｣
翔くんが教科書やノートをトントンっと綺麗に
整理しスクールカバンに収めながら
彼に苦笑いで返事をした。
そんな、2人のやり取りを微笑ましく見てると
｢…ねぇ！｣
振り向くと、咲田グループの
女子達がいつの間にかそこにいた。
｢…ん？どうした、3人揃って｣
｢私達も一緒に食べていい？｣
｢…俺は別にいいけど。皆は？｣
｢いーよ、いーよー！
おおにんふーもほーがはのひーほんへ！｣
※大人数の方が楽しーもんね！※
大好物の唐揚げを頬張りながら
相葉ちゃんが手招きしている。
｢…食ってから喋ろ相バカ。｣
｢、んぐっ！なにをぉ！？｣
再び言い争いを始めた2人を放置して
黙々とおいらはおかずを口に放り込んだ。
｢…あ、ねぇ、櫻井くん？｣
｢ん？｣
｢ちょっといいかな｣
その時、ふと奥の方を見てみると
咲田が何やら翔くんに話し掛けていた。
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作者名：星羅
| 作成日時：2017年7月14日 2時
