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〜紅羽sideー
帰りのHR。
クラスの出し物が想像以上に早く決まった
私達のクラスはいつも以上に盛り上がっていた。
内装に接客。衣装に予算にメニュー決め。
明日から始まる夏休み。
各々勉強やらバイトやらで忙しくて
なかなか集まれないだろうからって事で
早めに文化祭に向けて詳細を決める事になった。
でも、よぉく見てみると…
な、なんだ…？あの雰囲気は…
まるで、残りの余生をどう生きようかと
悩んでいるセミの様な…
盛り上がっている男子達とは真逆の
どんよりとした黒いオーラが見える
一部の女子達が居た。
｢ど…どうしたのよ一体…｣
その、異様な光景に呆然としていると。
｢…みんな、やる気なくしてるのよ｣
｢あ、麻衣｣
やる気なくしてるって…どうして？
益々、頭の中に?が踊る。
すると麻衣が
｢あの2人が今あんなんだったら
そりゃあ、女子のテンション落ちるでしょ｣
｢あの2人？｣
｢ん。｣
麻衣が、顎で指した二つの空席。
私の席の前とその横ってことは…
｢…櫻井くんと…大野くん？｣
ん？どうしてこの2人が原因？
指名して貰ったのにも関わらず
彼女達が落ち込んでる理由が
私には全くもって分からなくて。
首を何度も傾げていると麻衣の隣から
もう1人の親友。美鈴の呆れたような
声が聞こえてきた。
｢もぉー！ほんと紅羽ってこういうの
鈍感だよね〜？｣
｢…なによぉ…｣
｢知らないの？この学校で一番人気あるのは
郡を抜いて翔くんと大ちゃんなのよ！｣
｢…えぇっ！？うそぉっ！？｣
｢あったりまえでしょぉ〜？
2人がモテるなんて、まー君がクラス1の
ひょうきん者だって事と同じくらいの常識よ〜？｣
いや、その例えはどうかと…
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作者名：星羅
| 作成日時：2017年7月14日 2時
