1. 美しいお方 ページ3
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どこまでも澄んだ青空の下、私は小さな黒い車を走らせていた。
後部座席には紅い着物を纏った女性がちょこんと座っている。
A様。
濡羽色の髪に白い肌、薔薇のように赤い唇。
伏し目がちに窓の外を眺めるその横顔は気品に満ち溢れていた。
今日もお美しいですと心のなかで呟く。
ゆっくりとスピードを落として停車し、後部座席の扉を開ける。
カラン
A様が動けば周りが華やぐ。
カラン、カラン
下駄の音が響く。
呪術高等専門学校。
ここに来たのは紛れもない、A様の気まぐれだ。
後ろをついて歩きながら思う。
今日はいつもより一段と呪いが濃い、と。
「凛音、」
カラン
A様が少し振り返って微笑んだ。
「ここで待っていて」
涼やかな声。
なんと心地いい。
「かしこまりました」
足を止めて、遠のいていくA様の背中を見送った。
カラン、カラン
あぁ、私の愛しいA様。
あなたが優しく笑うのは、いつだって__。
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ピエリッタ(プロフ) - こおりさん» コメントありがとうございます!低評価なのはこの作品を上げた際、オリ/ジナルのタグを外し忘れたからだと思います💦挽回できるよう更新頑張りますね! (2022年7月26日 17時) (レス) id: 916fe9a51a (このIDを非表示/違反報告)
こおり - めちゃくちゃ面白いです!! 更新頑張ってください!楽しみにしてます!! なぜ低評価なのかが意味わかりません、、、。 (2022年7月26日 15時) (レス) @page9 id: 7142da3b96 (このIDを非表示/違反報告)
ピエリッタ(プロフ) - 舞さん» コメントありがとうございます!こんなに早くもらえるなんて...!ご期待に沿えるよう頑張ります! (2022年7月21日 8時) (レス) id: 916fe9a51a (このIDを非表示/違反報告)
舞(プロフ) - 更新頑張ってください^_^ (2022年7月20日 19時) (レス) @page5 id: 17ec247796 (このIDを非表示/違反報告)
ピエリッタ(プロフ) - あ、本当ですね!ご指摘ありがとうございます。もう一度ルールを確認しますね。失礼しました。 (2022年7月20日 17時) (レス) id: 916fe9a51a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ピエリッタ | 作成日時:2022年7月20日 17時