第9話 パンドラ ページ10
sellyに閉じ込められてから、恐らく半日が経った。
いつから閉じ込められているのか、自分がいつからこの部屋にいるのかわからないものだから目が覚めてからのカウントで半日だがいったいいつからここにいるんだろう。
というか、そもそも日本なのだろうか。
《selly、ここ日本?》
カカオトークを送ってスマホの画面を閉じる。
そのままベッドに上向きで倒れ込み、深くため息をつく。どうして自分なんだろう。
プロゲーマーたるもの、なにかこう同じ趣味の人とか有名なインフルエンサーとかそういう人とお付き合いを考えるものだと思っていた。
カトー
カカオトークらしき通知が聞こえる。
「変な通知音…。」
《違う、ここ韓国》
嫌な予感は見事に的中。どうやってこんな部屋を用意したのだろう。スマホの画面からドアに視線をうつす。
何の変哲もない木のドア。
カフェなんかにありそうな押し引きタイプのようだ。
「まぁ、どうせ開かないけどさ。」
やることも無い。
ぺたぺたと素足で何故か温かい床を歩き、ドアに手をかける。
前にグッと力を入れるが、開かない。
「引き戸、とか。」
ガチャリ
ドアが開く。
「えっ、あい…た。」
自分の部屋が眩しかったのか、外の世界が夜だったのか開いたドアの先は真っ暗だ。何も見えない。
すると、目の前から人影がぬっと飛び出してきた。
「A、おはよう。」
紛れもない、sellyだった。
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黒川かぐや(プロフ) - 好きです、こんなに設定とか、キャラの新庄とか、書かれていて尊敬します!ほんとに面白いです!この作品を書いて下さりありがとうございます😖🫶🏻💕︎︎ (7月16日 2時) (レス) @page36 id: 5ae6456499 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:anesamaya | 作成日時:2022年11月14日 12時