第15話 到着 ページ16
あれから数十分。
Rasさんとsellyの猛攻をよそに、たくさんの服の中から自分に合いそうなズボンをいくつか絞ることが出来た。
そして買い物はせっかくだからとRasさんも着いてくることになったのだが、sellyはいまだに不機嫌のままだ。
徒歩10分圏内に近所にスーパーがあるとの事なので、3人で歩いて向かうことになった。
「selly氏〜、機嫌直してくださいよ〜。」
『…ひねり潰さないと分からないか。』
「なんだかよく分からないけど、また悪いこと言ってるんでしょ。」
sellyと握られた手を良くないよと振り回す。
機嫌が良くなったとは言えないが、悪いとも言えない程には落ち着いたのだろう。
わかった、と一言だけ言ってそっぽを向いてしまった。
「僕…来ない方が良かったかな？」
コソコソと耳打ちをするRasさん。
そんな事ないよと耳打ちで返す。
Rasさんは嬉しそうにくすくすと笑った。
私の中でRasさんは、もう弟のような存在で可愛がってやりたい気持ちは山々なんだけどsellyからの圧がすごくてとてつもなく近寄りがたい。
Rasさんはそんなの知ったこっちゃないとでも言いたげな言動ではあるけれど。
「ちゅいたー！」
雰囲気はあまり日本と変わらないような気もするスーパーで、いざ中に入ってみると見たことの無い商品ばかりで、正直かなり興奮した。
料理は得意とまではいえずとも、小さい頃はおばあちゃんの家に住んでいたものだから美味しいご飯は知っている。
色んなものを見て、興味をくすぐられる。
これはどんな味なんだろう。
こんなに真っ赤な食べ物があるんだ。
あれやこれやと材料をかき集めるうちに、まあそこそこの量が積まれた。
「あっ、selly…あの…。」
「お金は気にしなくていい。」
見透かされたかのように言葉を返される。
「早く、Aのご飯が食べたい。」
先程までむっとしていたはずが、ほわほわと顔をほころばせている。なんともちょろい人だ。
「可愛いね、selly。」
「Aのが可愛いよ。」
「ちょっと〜、イチャイチャしないでくださいよ〜。」
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黒川かぐや(プロフ) - 好きです、こんなに設定とか、キャラの新庄とか、書かれていて尊敬します！ほんとに面白いです！この作品を書いて下さりありがとうございます😖🫶🏻💕︎︎ (7月16日 2時) (
レス) @page36 id: 5ae6456499 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：anesamaya | 作成日時：2022年11月14日 12時
