【СR】彼との生活は危機一髪？【selly】 (ページ2)

今日:7 hit、昨日:47 hit、合計:90,992 hit

第2話ねこページ2

起床。現在時刻、PM1:23。

「飲んでないのに頭が痛い...。」

ベッドの近くの小さな机をチラッと流し見する。
そこには確かに、昨日渡された赤い宝石のネックレスがあった。

とんでもないものに目をつけられたと、どうしてあの時ネックレスを返せなかったんだと後悔した。

あまりにも眩い光を放つそのネックレスに心を奪われたのか、はたまた好奇心が私を彼に縛り付けているのか。

どちらにしろ、今日の夜また会ってネックレスを返そう。そう心に誓った。

しかし、せっかくまたBARに行くのだから新しい服でも買いに行こう。最近はあまり買い物も行けてなかったし。

パーカーとジーパンのカジュアルな格好をして、財布とスマホを黄色いポシェットに入れて家を出た。向かうは、少し大きなアウトレットである。

――――――――――――――――――――

「冬なのに、お昼は暑いなぁ…」

ジリジリと照りつける太陽。
夏ほどでは無いが、厚手のパーカーで外出するにはちと暑い。

その暑さに耐えかねた私は、近くの自販機で水分補給もとい、日陰で暑さしのぎをしにいった。

「あつぅい…」

効きもしないのに手でパタパタと顔を扇ぐ。

「ですねぇ」

「ねぇ………ん？！」

話しかけられたことに驚いて、ズリっと後退りをする。見事私が驚いたからか、青年はケラケラと笑っている。

「僕、sellyの友達です。あーえと、はじめまして！」

人差し指で自分をビシっと指して、まるでアニメキャラのようにハキハキと喋る好青年の彼。
昨日のBARで声をかけてきた3人の中の1人だと思い出して、あっ、と声を出す。

「えっと…あの…」

しかしなんと返せばいいのかわからず、あたふたしているとそれに気がついた青年もわたわたとし始める。

「あ、突然声かけてごめんなさい！僕、Rasって言います。よろしくね、Aさん。」

「あれ、名前…どうして？」

「あー、sellyがずっと文句言ってた時に聞いたから。あの後mondoがずっと怒られてた。」

selly？mondo？
訳が分からず、頭の中がぐるぐると回り出す。
とりあえずどうして彼がここにいるかよりも、ナンパ男について色々と聞き出せそうだ…。

「あのぉ…Ras、さん？」