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あれから数刻、日の出まで鬼狩り達の相手をしてあげるほど私もお人好しならぬ鬼良しではないから、早急に逃げ帰ってきた。

あのまま戦い続けていても、私には何もメリットがない。

逃げて勝つこともまた、戦法のうちの1つ。


そんなことを考えながら、あの男を食べられなかったことについて良かったのか悪かったのかと複雑な感情を抱きつつ、血で汚れてしまった手をしきりに水場で洗った。

日の出までに姉様のところへ帰れなかったため、また夜が来るまではこの使われていない民家を拠点とする他ない。

たった1日にもみたない時間ではあるけれど、姉様に会えないのは寂しいなぁ…。

積もっていた砂埃を払ってその場に座りこんだ所で、いつぞやのように背後から奴の声が聞こえてきた。


無「人を殺さず逃げ帰ってくるとは、貴様はそれでも鬼の端くれか?」

「本当に、貴方はどうやって私達を監視しているのかしら?毎度毎度不快でしかたないわ」


そう言って顔だけを後ろに向けた直後だった。

右手で顔を捕まれた瞬間、板張りの床に身体ごと力強く倒されたのかと判断できる前に、首筋に鋭い痛みを感じた。


「あ、ぐッ」

無「口の減らない鬼だ。
貴様のような奴は珍しい」


血を流されたのだと、鬼舞辻無惨が私の首筋から指を引き抜いてから気がついた。

身体が燃えるように熱く、意識が飛びそうになるのを必死にかき集めた理性で凌ぐ。

喉が乾き、鬼としての本能が今すぐにでも人を食べたいと言っているが、そんな衝動を自分の腕に噛みつくことでなんとか抑え込んだ。


無「鬼にしたものは皆人間であった頃の記憶を失い、己の欲望のままに人を喰らう。
だが、貴様ら姉妹は違う。

……現に今でさえ、貴様は理性を失わない」


何故だ、という奴の声を聞きながら、私は与えられた血の量に耐えきれず意識を失った。

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設定タグ:鬼滅の刃 , 珠世 , 伊黒小芭内   
作品ジャンル:アニメ
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灰色サーモン - σ(・ω・)σさん» 返信遅れてすみません、、、!そうですね、私声真似得意なのでやってみますね! (2020年5月27日 23時) (レス) id: 99f545fffc (このIDを非表示/違反報告)
林檎の乙女(プロフ) - σ(・ω・)σさん» こちらこそありがとうございます!応援してます (2020年4月29日 22時) (レス) id: 45670cece1 (このIDを非表示/違反報告)
σ(・ω・)σ(プロフ) - 林檎の乙女さん» コメントありがとうございます(*´艸`*)林檎の乙女さんもコロナ気をつけてくださいね…。更新不定期で申し訳ないですが、頑張ります! (2020年4月29日 19時) (レス) id: 2ccf5b3872 (このIDを非表示/違反報告)
林檎の乙女(プロフ) - 作者さん、この物語を創ってくれてありがとうございます!これからも楽しみにしてます。コロナで大変ですが、お身体にお気を付けて頑張って下さい! (2020年4月29日 8時) (レス) id: 45670cece1 (このIDを非表示/違反報告)
σ(・ω・)σ(プロフ) - スモークサーモンさん» 語尾に!つけれるくらいなら元気な証拠ですね(笑)そういう時はしのぶさんボイスで「いつか冨岡さんみたく嫌われますよ〜」と言った後に伊黒さん並のネチネチ攻撃で撃退しましょう!最後に悲鳴嶼さんボイスで「かわいそうに…」というのもお忘れなく(笑) (2020年4月26日 11時) (レス) id: 2ccf5b3872 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:σ(・ω・)σ | 作成日時:2020年3月17日 18時

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