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男「や、やめてくれ!
金ならいくらでも払うから、頼む。殺さないでくれ!」
「……殺さないでくれ、そう目の前で言った人達を貴方は何人殺してきたのかしら」
あぁ、醜い。
己の犯した過ちを悔いもせず、我が身可愛さに命乞いをする人の姿はこれほどまでに醜かったのかと、そう思わずにはいられない。
お金欲しさに人を騙し、人を裏切り、私腹を肥やしていった男にはたして生きる価値などあるのだろうか。
このような男は、鬼よりも卑しい生き物だ。
「貴方を今から食べるのかと思うと虫酸が走りますが、何の罪のない善良な市民を食べるわけにはいかないでしょう?
さぁ、大人しくしててくださいな。苦しむことのないように、一瞬で終わらせますから」
人間にはない鋭い爪を静かに頸動脈がある辺りに滑らせ、悲鳴をあげないよう口を抑えてから一気に切り裂いた。
辺りに赤い血が飛び散り、先程まで聞こえていた胸の鼓動が完全にとまった。
また、1人の人間の命が消えてしまった。
自分がしたこととはいえ、何百年経ってもこの感覚に慣れることはない。
人を切り裂く感触も、血の臭いも、味も、何もかもが不快でしかないけれど。
それでも、食べなければならない。
食べなければ、復讐を果たす前に死んでしまう。
我を忘れて人を無差別に襲い、食い殺してしまう。
それだけは決して、あってはならない。
狩「いたぞ!こっちだ!」
「……鬼狩りが来たか」
最近、鬼を殺す鬼狩りという奴らの活動が活発化しているように思えてならない。
以前にも増して力もつけてきており、同胞が殺される率も高くなりつつあった。
呼吸、という剣術の型だろうか?それも威力が増してきているように思う。
狩「逃がすな!頸を狙え!」
うねるような炎の斬撃が前方から広範囲に渡って放たれた。
すぐに死んだ男から飛び退き、攻撃の範囲外であろう木の上へと着地する。
それでも攻撃の手を止めない鬼狩り達は、今度は別の奴が私の今いる場所まで跳躍し、刀に水を纏わせながら斬りかかってきた。
頸を狙っている、と判断するとまた瞬時に飛び退き、ちょうど鬼狩り達と対面する位置に降りた。
「攻撃は最大の防御と言いますが、取り敢えず攻撃すればいいというものではありませんよ」
確かに斬撃の精度や威力は増している。
だけど、その力にまだ身体がついていけてないようにも見えた。
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灰色サーモン - σ(・ω・)σさん» 返信遅れてすみません、、、!そうですね、私声真似得意なのでやってみますね! (2020年5月27日 23時) (レス) id: 99f545fffc (このIDを非表示/違反報告)
林檎の乙女(プロフ) - σ(・ω・)σさん» こちらこそありがとうございます!応援してます (2020年4月29日 22時) (レス) id: 45670cece1 (このIDを非表示/違反報告)
σ(・ω・)σ(プロフ) - 林檎の乙女さん» コメントありがとうございます(*´艸`*)林檎の乙女さんもコロナ気をつけてくださいね…。更新不定期で申し訳ないですが、頑張ります! (2020年4月29日 19時) (レス) id: 2ccf5b3872 (このIDを非表示/違反報告)
林檎の乙女(プロフ) - 作者さん、この物語を創ってくれてありがとうございます!これからも楽しみにしてます。コロナで大変ですが、お身体にお気を付けて頑張って下さい! (2020年4月29日 8時) (レス) id: 45670cece1 (このIDを非表示/違反報告)
σ(・ω・)σ(プロフ) - スモークサーモンさん» 語尾に!つけれるくらいなら元気な証拠ですね(笑)そういう時はしのぶさんボイスで「いつか冨岡さんみたく嫌われますよ〜」と言った後に伊黒さん並のネチネチ攻撃で撃退しましょう!最後に悲鳴嶼さんボイスで「かわいそうに…」というのもお忘れなく(笑) (2020年4月26日 11時) (レス) id: 2ccf5b3872 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:σ(・ω・)σ | 作成日時:2020年3月17日 18時