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あの驚くべき事件から3週間後。
外へ出る機会はよくあったけど、
あの女の人を見ることはなかった。
…まあ、そりゃあそうだよなぁ。
この人口の多い東京で目当ての人に
会う確率なんて0%に近い。
つまり、ほぼありえない。
もう悩むことないかな、なんて思い始めた
そんな日の、こと。
「いらっしゃいま〜…………」
「あ」
まさか、たまたま行った飲食店で会うなんて
誰が予想しただろうか？
いや、誰もしなかっただろう。
はいこれ文法の反語ってやつです！
大事なのでリスナーの皆さんぜひ覚えときましょうね！
脳内で馬鹿みたいに考えてる俺なんて露知らず、
例の女の人はつまらなさそうだった表情を変えて笑顔を浮かべた。
それからすぐにその笑顔を崩して、ガバッと勢い良く頭を下げる。
……は？
「お久しぶりですごめんなさい！」
「…いや、え、ん？」
「あの時の私をぶん殴りたいです。リスナーとして最低な事しちゃいました、ほんとごめんなさい！」
突然のこと過ぎて俺が何も言えずにいたら、
店の奥から一人やってきて、あれよあれよと
俺と彼女は席に座らせられた。
あとはごゆっくりと言ってレジに戻っていくのを
ぼんやりと見て女の人の『あの』という声で向き直った。
「…先日は本当に申し訳ありませんでした。ああいうの嫌がられるって知ってたのに、口が止まらなくて。好きとか付き合うとか、無かったことにしていただけると嬉しいです。あ、嬉しくはないけど」
しょんぼりした顔でつらつら言葉を並べていく彼女。
最後、本音漏れてるけど。
…まぁ、いいか。
「…俺の方こそすみませんでした」
「…え」
「また今度とかって期待させるようなこと言ってしまって」
「そ、そんなこと！……そんなこと、ないですよ」
彼女は下を向きながら、ゆっくり微笑む。
さらりと耳にかけてある髪が流れ落ちて、かけようとする
指の隙間から見えた太陽に反射して光る小さな丸い青のピアス。
＿＿…あぁ、なんか俺、
この人のこと、すきになりそう。
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逸ノ瀬 - 自分も好きな人誰って言われて「そらるさん」って言ったら『あ〜またそういう2次元系のやつね』って言われました。まとめられました。2次元じゃないし。…作品面白いです！ちなみにリスナー歴何年でしょうか、先輩！笑 (2019年9月22日 19時) (
レス) id: b4696e59a0 (このIDを非表示/違反報告)
ななせ.(プロフ) - 雨月さん» わあああ、きゅんきゅんしていただけるなんて書いて良かったと思える言葉1位ですよーー！！（笑）ありがとうございます！！！ (2017年9月3日 21時) (レス) id: d00bf32205 (このIDを非表示/違反報告)
雨月(プロフ) - すごく面白くてキュンキュンとまりませんでした！！完結おめでとうございます！！！大好きです！！ (2017年9月3日 19時) (レス) id: 622eb7f148 (このIDを非表示/違反報告)
ななせ.(プロフ) - あめあがり＊さん» ありがとうございます！面白いって言ってくださって感謝です（泣） (2017年9月3日 17時) (レス) id: d00bf32205 (このIDを非表示/違反報告)
あめあがり＊(プロフ) - コメント失礼します！完結おめでとうございます！！面白くて一気に読んじゃいました(；∀； )とても面白かったです！ (2017年9月3日 16時) (レス) id: da3e9b76ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ななせ. | 作成日時：2017年8月1日 18時
