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その後のことはあまり覚えていない
Aの母親が来たところまでは覚えているが、気づけば自宅のリビングのソファで横になっていた
爆豪「……夢…か？」
そんな淡い期待を抱きながら朦朧とする頭で起き上がるが、机の上に並べられた料理を見て現実を突きつけられた
爆豪「………」
まぁ…そりゃそうか
爆豪「……頭いてぇ…」
節々痛い体をゆっくり起こし、冷蔵庫から水を取り出す
爆豪「………」
”久しぶりね、爆豪くん。”
昨晩病室で会ったAの母親との会話を思い出す
娘が目の前で植物状態になっているにも関わらず、不気味なほど落ち着いていた
母親とは同棲を始める際にAに紹介された時以来で、昨日が2度目の再会
Aと同じ真っ黒な髪をもち、目が特徴的な顔立ちがはっきりとした綺麗な人だった
顔が綺麗な分、落ち着を払ったあの表情と声が余計に気味悪さを掻き立てていた
”仕事終わりで疲れているでしょう？今日はもう帰って休んだ方がいいわ”
なんとも言えない圧に呑まれ、目が覚めると自分の家にいて今こうしている
Aがいない
どんなに嘆いても、悔やんでもこの家にはもう俺しかいない
俺だけ…
もう
この家には
爆豪「………あ"ぁっ！！」
耐えきれず、取り出していたコップをシンクに投げ捨てる
ガラスが割れる音が部屋に響き、シンクの縁を叩いては言葉にならない声を吐き出す
Aがいない
目頭に熱が籠り、腹の奥がぐちゃぐちゃに掻き回される
Aがいない
パッと昨日の病室の光景が脳裏に蘇り、それをかき消すように頭を掻きむしる
歯を食いしばり、力が入らない手でキッチンに並べていた調理器具を払い除けるように全部一気に床にたたき落とす
爆豪「……う"ぁ"ぁあっっ…！！」
こんなことをしても仕方がない
怒っても、悔やんでも、仕方がない
Aはもういないんだ
爆豪「………クソッ………クソッ…」
カーテンも締め切り、明かりが無い暗い部屋で、荒い息と、鼻をすする声が静かに響いていた
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桃華 - 泣く...これは泣いてしまう....！！ (2022年11月8日 22時) (
レス) @page19 id: 9bb0c9c5c4 (このIDを非表示/違反報告)
真昼 - キャーーーーめっちゃいい！！！更新頑張って下さい！続きますか？ (2022年7月7日 23時) (レス) @page19 id: 329a56634b (このIDを非表示/違反報告)
サクラハナミズキ(プロフ) - 桧さん» コメントありがとうございます…、ラストがどのようになるかはまだ決まっていませんが、爆豪が最後に笑っていられるような展開にしていきたいと思います…、多分。 (2021年8月28日 20時) (レス) id: f8522c655c (このIDを非表示/違反報告)
桧 - めっちゃ苦しくなる (2021年8月25日 16時) (レス) id: f7e0d06981 (このIDを非表示/違反報告)
クエン酸(プロフ) - サクラハナミズキさん» これからの展開が楽しみすぎて夜しか眠れないですね！！いつか爆豪が報われますように…！ (2021年8月21日 9時) (レス) id: c430c5519a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サクラハナミズキ（前名:桜 水樹） | 作成日時：2021年5月29日 10時
