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26日目:痴話喧嘩なんかクソくらえ(話変えました!) ページ14

いつも通りの朝。な、はずなのに


「姉ちゃんと銀ちゃん。…なんかやりにくいアル。」

「「あ゛?」」


なぜか姐御と駄目天パがケンカをしていて、やりにくかった。
いつも少し先に出る近藤さんと駄目天パの見送りに行く姐御が今日は行かなくて、
おまけにお互いに挨拶すら一言も交わしやしねェ。


「…てめェ、姐御に何したんでィ。」

「首つっこむんじゃねェよ、ややこしくなっから。それに俺とアイツの深刻な問題だ。」


昼休みに屋上の給水タンクのとこで寝転がりながら
レロレロキャンディを吹かしてるとこで聞いてみた。


「……」


先に姐御に聞くべきだったとは思いつつも。


「姐御、何作ってんでさァ。」

「キムチ鍋。」

「鍋の季節は終わったってのに?」

「うん。天パ限定キムチ鍋。いつもより辛くしてますバージョン。
総悟くん、今日は親子丼でいい?」

「…へい。あ、辛くすんならコイツがおすすめですぜィ。」

「タバスコね。やるよのォ、総悟殿…。」

「ま、ほどほどにしてやってくだせェ。下痢が止まらねーくらいに。」


仕切り直し、夕方家に帰って姐御に聞いてみようとしたらこの様。
台所には久しぶりに腹黒い姐御が居た。

銀八が帰って来て周りが親子丼なのに対し、
自分だけ舌が溶けそうなほどアツくて辛そうなキムチ鍋を出され、
青筋を立てていたがなんとか完食した。

姐御もそれに舌打ちをしていて、小声で朝は
ご飯の代わりに大根の摩り下ろしをこんもり盛ってやる。と言っていた。


「やけに嬉しそうな顔してんなァ、アンタ。」


そんな中でシスコン兄貴だけはいつにもましてニコニコとしていた。


「そりゃ、嬉しいヨ。A姉ちゃんがあんなに楽しそうにしてんの、俺あんまし見たことなかったから。」

「…そうかィ。」


確かに、本気で怒ってりゃ飯なんか出さねーはずなのに、
むしろ姐御は洗い物しながら張り切って、銀八だけのために俺たちとは別枠で献立を考えてる。


「でもケンカはケンカでも、
A姉ちゃん泣かしたり傷つけたりしたら殺すからネ、センセー。」

「…どうぞ、お手柔らかに。」

「するわけねーだろィ。」

「ですよねー…。」


痴話喧嘩なんかめんどくてクソくらえってとこだか、
首突っこもうとしたのは興味本位なんかじゃなくて、
姐御を守りたかったからなんだと、神威の殺害宣言を聞いて気づいた。

*2*→←*25日目おまけ*



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作者名:夢路 | 作成日時:2016年1月17日 14時

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