全日本の深津弟は人見知りな遅咲き選手

1対1？ ページ12

他チームとの練習試合の合間にバレー雑誌の取材が入り、早めにその日の練習を切り上げ待ち合わせ場所に向かった。断れるなら断りたいくらいに苦手なインタビューだけど、柳田くんに前に言われたようにバレーファンの為にも頑張らないとと来た


心臓バクバクである。記者にあまり緊張されてないみたいで安心しましたと言われたけど、実際顔に出てないだけでガチガチで、僕より30センチほど低い若い女性記者に大きいですねとか色々話しかけられ、相槌を打ちながら小さな会議室みたいな場所に案内され、中に入った


なんか隣の部屋から聞きなれた声がした気がしたが、気のせいだろうなと思い席につく



｢早速ですが、今日はインタビューさせて頂きありがとうございます｣

凛｢…あ、いえ……こちらこそ……｣

頭を下げる僕に物腰柔らかな方ですねと言われたが

凛｢…いえ、ひ…人見知りで……あまり話すこと得意じゃないだけです。｣

｢あ、そうなんですね。あまり表情に出てないので緊張してないのかと……では早速ですが質問よろしいですか？｣

頷くと早速始まった質問ラッシュ

バレーをしたきっかけが兄だとか、尊敬してるプレーヤーは柳田くんで理由はサーブフォームを参考にしてるからと

凛｢…ストイックな方で……一緒に練習し始めてからは面倒見がいい方だなと……、すごく…優しくて頼りになるからです。あまり僕にないとこなので…もちろんそこに関してはチームみんなそうなんですが…｣

あまり記者と目を合わしながらとはいかないが、ぎゅっと膝の上で握られた手、一つ一つの質問によく考え頑張って答えてる様は周りにいたスタッフにも好感度はよかったようで、雰囲気がいい


｢同期の西田有志選手とはすごく仲がいいと聞いてますが……｣

凛｢はい。僕は元々バレーは高校生までかなって思ってて……ただある全国大会で戦った相手チームの有志くんに言われたんです。初対面でいきなり…｣

『俺凛さんのブロックすげぇーって思ってました。今日体感して尚感じました。凛さん！よかったら連絡交換してください！俺凛さんと全日本目指したいっす！ダメっすか？』

凛｢…それからの付き合いで、多分あれがなかったらここまで出来てなかったです。…だからあの真っ直ぐで素直な性格に救われてて……大好きな…親友で、仲間で、ライバルです……｣

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