Da-iCEの最年少 2 (ページ25)

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先輩　You side ページ25

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朝倉「なっ…！」

西島「ダンスだって歌だって、ちゃんと見た事もない人に否定されたAが可哀想です。この子の兄貴がどんだけダンス上手いかは、流石に知っているでしょう？…ダンスは俺ら大人が見ても凄いって言えるくらい、上手いんですよ？現に大人に、それに男に混ざってやってるんです。…今までAの何を見てたのか知らないですけど、…今後、Aに嫌味を言うのであれば、僕は容赦しないんで」

朝倉「…っ…」

悔しそうな顔して逃げていった…

「…西くん…」

西島「俺はね、Aに諦めてほしくないの。ダンスだって、秀太が上手いって言うくらいだよ？…秀太が同情や家族だからそんな事を言う奴じゃないってAが一番分かってると思うけど…歌も自信持ってよ」

目を真っ直ぐ見て言ってくれる…

西島「俺はAの歌声が好きだよ？綺麗で、透き通った声してる。…決して、メンバーの妹だから言ってる訳じゃない。俺は同業者として、Aの事を評価してるんだ。…秀太が言ってた。耳の事。…左耳、全く聞こえないんだってね」

…お兄ちゃん話したんだ…

西島「嬉しそうに話してたよ？Aが音楽の道を選んだ事」

「え…？」

西島「昔から歌うの好きだったんだってね？自分にハンデがある事分かってて、選んだ事も覚悟があっての事だって。…秀太は誰よりもAの事を応援してくれてるよ。すっげーぶっきらぼうで、素っ気なくて、不器用で、口数は少ないけど、でも…誰よりもAの事をちゃんと見てくれてるんだよ？兄貴としても、アーティストの先輩としてもね、アイツは見てくれて、評価してくれてる。だから…歌もダンスも自信持って？…Aが並外れた努力をしてきたのは、分かってるから。批判にも負けずにやっと掴んだ夢なんだからね？女の子一人で苦しむと思う。でもね、身近に気持ちが分かってくれる人が居るから。うちの女子たちはAの事大好きなんだよ？千晃や宇野ちゃんになら言えるんじゃないのかなって思うんだけど？ほら、同じ立場だしね。大丈夫だよ。Aは。…まだ、まだ生きてるよ。心はまだ生きてる。大丈夫。Aが道に迷った時、手を差し伸べてくれる奴が、傍に5人も居るじゃん。…頼りなさい」

頭に手を置く

「…っ…」

苦しかった…悔しかった…

ずっと…バカにされ続けて…

耳が聞こえないからって…

何でバカにされなくちゃいけない…

でも…気持ちが晴れた気がした

西くんのお陰だ…