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俺としては明るくいつも通りに話してるつもりだったけど
そんなに情けない顔してたのかな？




何度も譜面に書いては、
違うと線でぐしゃぐしゃに潰したメロディ。




焦りとか不安とか、
自身の才能の無さへの落ち込みとか、


そんなたくさんの感情に
押し潰されそうな自分を


君にここまで来させてしまうほど、
そんなに隠しきれてなかったんだろうか？




ダメだなあ、俺・・・。




「Aちゃん、」

「はい？」

「・・・抱いてい？」

「・・・ぅん、」




最中、いつも以上に何度も俺の体に回される腕が
優しく包み込んでくれているようだった。




抱き着くようにしながら頭を撫でてくれて、
時折、慰めるように慈しむように
口唇で頬に触れてくれる。




「洋平さん、いつも立ち向かってばかりだから疲れそう。
皆んなそういう洋平さんに憧れてるとは思うけど」




そう言って、
ふわりと微笑む彼女の胸に顔を埋めた。




いいの？
今日くらいは逃げてもいい？


君の体に甘えて溺れてもいい？




こんなに迷って弱くてダメな俺を、
こんな時に抱くなんてただの逃げだろって思うのに
縋ってしまう俺を、
彼女は全身で受け入れてくれた。




「Aちゃん、ありがとう・・・」




隣で眠る彼女のおでこを撫でる。




明日仕事だよな？
起こした方がいいかな？
帰した方がいいのかな？




そう思うけど、今はまだこのまま、
もう少しだけ彼女の隣で甘えていたい。




明日は意地でも仕上げてみせるよ。


Aちゃんにここまでさせたのに、
“やっぱり出来ませんでした”
じゃ、男として情けないもんね。




不器用ながらも良いところだけじゃなくて、
マイナスな俺もきちんと受け止めようとしてくれる。





やっぱり俺は
そんな君が




これから先も
たぶん、死ぬまで




ずっと好き。





*
免許の再取得が出来たということで、
取れたのを知る前に考えていたお話を急いで作りました。
どうしたら更新を忘れちゃうのか不思議なんですけど
もう更新忘れがありませんように！笑

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