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半分冗談 ページ37

「ははっ。心配するのも悪くないが、五虎退ばかり狡いじゃないか。俺の心配もしてくれ」

『へ?』

「俺とて無傷だったわけじゃないんだ、なのに手を引っ掴まれたと思えばいきなり走り出すと来たもんだ。手入れも走りながらだし、意図的じゃない…俺の扱いが雑過ぎて文句を言いたくなったぞ」

『ひぇ、ほへんなはい』

訳はいるか?“ごめんなさい”だ。
色々やりたい放題だった自覚はあるが、改めて本人から言われてしまうと本当に雑すぎて申し訳ない。
いや真面目に、こんなのが主でいいのかと疑うレベル。
もはや解雇してもいいんじゃないかって思うくらいには酷いやつの自覚はある。

「くくっ、冗談だ。半分はな」

なんとも言い難い表情で両手を離した。

笑っているのに寂しそうで、それでもどこか楽しそうで…。
人間観察でも趣味にしていれば、彼の心情も少しは理解出来たのかもしれないけれど、俺にはそんな器用なことできやしない。

わかったつもりで分かってない、見ているつもりで見ていない。
良くあることらしいが、いざ面してみると面倒なことこの上ないかもしれない。
自分じゃ何が間違っているかなんてわからないからな。

なーんて、また話が脱線した。

考え出すと変な方にしか行かないこの頭をなんとかして欲しい。



「お二振りさん、こんなとこで何してんだ」

はぁ、っとため息をついていると丁度すぐそばのまがり角から薬研くんたちが現れた。

片手をポケットに突っ込んで、もう片手を俺らに向けてひらひらと振る。

半歩下がって五虎退が付いて歩いてきた。
傷だらけの彼にぞわりとした何かを感じる。

決して嫌悪感を抱いたわけじゃなく、他の何か…。

なんと言うんだろうか、怪我の心配もあるがそれとはまた別の何かだ。

怒っている…様にも見える。

表情に現れているわけじゃない。
ただ雰囲気がなんとなくそれっぽいように思う。

声をかけるのを躊躇ってしまう程度には…言い方はちょっとあれだが、恐怖を感じたように思う。

「薬研に五虎退じゃないか、遅かったな」

そんな俺の心情など知る由もない鶴丸さんは、おちゃらけた様子で二人を迎えた。

「あぁ、ちょっと面倒なヒトに会っちまってな」

肩を上げてやれやれとため息をついた。

すると、鶴丸さんを纏う空気が一変する。

「…大丈夫なんだろうな」

「…問題…ありません。何でもないので」

空気を読めるようになりたい→←落ち着け



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彩香(プロフ) - ゆきむらさん» 初めまして、コメントありがとうございます。そう言っていただけるととても嬉しいですありがとうございます!!お応えできるよう、頑張ります! (2019年5月31日 22時) (レス) id: ac0ca94cff (このIDを非表示/違反報告)
ゆきむら - 初めまして。作者様の小説、最初から一気読みさせて頂きました。とても面白かったです!これからも自分のペースで更新なさって下さいね!応援しています! (2019年5月30日 3時) (レス) id: 98604c15ab (このIDを非表示/違反報告)
彩香(プロフ) - …さん» 返信遅くなりすみません、コメントありがとうございます。中々更新できていませんが、お応えできるよう頑張ります。ありがとうございます!! (2019年5月28日 12時) (レス) id: c14942e9c6 (このIDを非表示/違反報告)
- 此処まで一気に読みました、更新応援しています。 (2019年5月25日 14時) (携帯から) (レス) id: 46e1741f78 (このIDを非表示/違反報告)
彩香(プロフ) - ねむるさん» 返信遅くなりすみません!応援していただける分、出来る限り更新できるよう努力します!ありがとうございます! (2018年5月27日 22時) (レス) id: c14942e9c6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:彩香 x他1人 | 作成日時:2017年7月16日 11時

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