募る罪悪感と自己嫌悪 ページ18
鶴丸国永視点
やってしまった。
やってしまった。
心にズンと重く伸し掛る罪悪感は、時間が経つほど募っていく。
彼の部屋とは結構離れた場所にある、日も当たらない暗い部屋。
隅に蹲ってただひたすらに懺悔する。
ごめん、ごめんなさい。
恩を仇で返すとは最低だ。
自分で自分が嫌になる。
たかが影如きに怯えるとは情けないと自分でも思う。
「見つけた」
一刻…いや、半刻ほど過ぎた頃だろうか。
低音の声が静かな部屋に響いた。
「…薬研」
少し顔を上げると、思った通りの小さな姿が見えた。
普段の顔と変わらないように見えたが、静かに怒りを浮かべている。
また心が重くなった。
「審神者の旦那かと思ったか？」
「…」
そうだな。
期待しなかったわけじゃない。
俺を心配して探しに来てくれたのかと思った。
そうだったらいいなと、どこかで期待した。
「その顔は図星だな。自分で突き放したくせに、追っかけてほしいだなんて傲慢すぎやしないか」
言葉のひとつひとつに鋭利なとげがある。
部屋へと入り、後ろ手で襖を閉めた。
「嫌味を言いに来たのか…」
「そうだな。あの決着が早くも着いちまったからさ。不戦勝だったけどな」
「…」
あの決着とはきっと、あの日のことだろう。
「…黙りか。まあ、勝負なんざこの際どうでもいいさ。謝るなら早いに越したことねぇと思うけどな。あの人は傷つきはすれど怒りゃしねぇだろうし、許してくれるんじゃないか？」
そう、謝ればきっと許してくれる。
彼の器はそれほど狭くないことを知っている。
けれど、影が怖いことには変わらない。
どこまでも追ってくるアイツらが怖い。
今まで通りに戻ったとして、また繰り返さないとは言えない。
何度も彼を傷つけることになる。
またあの顔を見るのが嫌なんだ。
「アンタ、何がしたいんだ？」
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彩香(プロフ) - こすさん» お恥ずかしいですすみません。すぐに修正させていただきます！ (2017年7月21日 13時) (
レス) id: 5d501a6648 (このIDを非表示/違反報告)
こす - 真名＝まな だと思う (2017年7月18日 20時) (レス) id: 504739afed (このIDを非表示/違反報告)
彩香(プロフ) - 晋陽さん» 返信、大変遅くなり申し訳ございません！コメントありがとうございます！頑張ります！ (2017年5月2日 12時) (レス) id: 5d501a6648 (このIDを非表示/違反報告)
晋陽 - 続きがとっても気になります!がんばってください！ (2017年4月30日 17時) (レス) id: 698e01f38a (このIDを非表示/違反報告)
彩香(プロフ) - まーさん» コメントありがとうございます。そう言っていただけると本当に嬉しい限りです！透明ララバイの方は更新が途切れてすみません。少しずつではありますが更新していきます。ありがとうございます頑張ります！ (2017年2月26日 20時) (レス) id: 5d501a6648 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：彩香 x他1人 | 作成日時：2017年2月15日 21時
